「eスポーツ」がゴルフ離れの救世主になるか 「みんなのGOLF」を通じた若年層開拓にも勝機
「e(エレクトロニック)スポーツ」が脚光を浴びている。2018年の「ユーキャン新語・流行語大賞」にもノミネートされ、今後の成長にも期待が高まる一方だ。
「eスポーツ産業に関する調査研究報告書」(平成30年の総務省情報流通行政局情報流通復興課)では2017年のeスポーツの海外市場規模は700.9億円、視聴者数は3億3500万人だった。
2018年の市場規模は前年比で38.2%、視聴者数は同13.8%成長すると予想されている。さらに世界の競技人口は1億人を超えるともいわれている。
一方の日本では、2017年の国内市場規模は5億円未満、視聴者数は158万人で、世界レベルから見ると、まだまだこれからである。
eスポーツを通じて若年層の開拓も
eスポーツは、コンピュータゲーム上で複数の選手が対戦する。ゲームといえば日本では遊びのイメージが強いが、世界的にはコンピュータゲームがスポーツとして捉えられ、賞金も出る大きな大会も開催されている。
この8月に開催された「第18回アジア競技大会」ではデモ競技としてeスポーツが行われた。日本代表はその中で「ウイニングイレブン 2018」で金メダルを獲得した。また、2024年の夏季オリンピックのパリ大会ではIOCが正式種目への採用も検討している。
eスポーツはゲームに囲まれて育った若い世代に支持されているため、若年層の開拓が弱いスポーツ分野にとっては、注目が集まるスポーツといえる。
もちろんゴルフ界にとっても、eスポーツは注目すべき分野だ。
現にUSGA(全米ゴルフ協会)がゴルフゲームWGT(ワールドゴルフツアー)を使用して、eスポーツとしてバーチャル全米アマチュア選手権をこの8月に開催した。ゲームの舞台は、実際の全米アマチュア選手権が開催されたペブルビーチ・ゴルフリンクス。
全米アマチュア選手権と同様、世界中でこのゴルフゲームで予選競い、上位32名がマッチプレーでプレー、勝ち残った2名が決勝をアトランタにある娯楽性の高いエンターテインメント型練習施設の「Topgolf(トップゴルフ)」の会場を使い、観客を集め大画面で優勝を争った。
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