トランプよりヤバいアメリカ最高裁「保守化」 アメリカ人が本当に恐れているのはこっち

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トランプ大統領に指名され、最高裁判事になったブレット・カバノー氏(写真:Jonathan Ernst/ロイター)

トランプ政権発足後、その政権の真価が問われると言われた中間選挙が終わった。結果は周知のとおり、上院は共和党勝利、下院は民主党が多数派を奪還し勝利した。

リベラル派は当然、今回の選挙結果に好意的だ。アメリカの主要メディアのほとんどは、リベラル寄りと言われているが、当然今回も「リベラルの正義が圧勝をもたらした」とか、「トランプ大統領にNOという審判が下った」というような言葉を並べている。彼らが重要性を重んじる多様性を軸に、ミネソタ州、そしてミシガン州で女性のムスリム教徒として初の議会当選を果たしたオマール、タライブ両氏などを取り上げて、「歴史的勝利」に対してお祝いムードだ。

報道されるアメリカとその実態は違う

今回の結果により、これから共和党はさまざまな困難を経験していくだろう。来年からの議会には「ねじれ」が生じるし、民主党が下院を支配する流れの中、法案や予算が通りにくくなることは明らかだ。また、民主党は大統領に対し、弾劾を発議する流れが出てくる可能性もある。しかし、だからと言ってトランプ大統領自身が完全に苦境に立ってしまったとは一概には言いにくい。

そもそも下院は奪回したかもしれないが、上院は共和党優位のままだ。また、歴史的にみると中間選挙では例年、現役大統領の政党が議席を減らすことも多いので、この結果だけを見て、トランプ政権にNOが突き付けられたという判断はすべきではないだろう。大統領への弾劾についても、上院を共和党が支配している以上、そこで3分の2の賛成を得ることなど考えにくいため、しょせんそれは実現できないと考えるほうが妥当だ。

その証拠に、トランプ大統領にとっては、この結果は想定内であったとも感じる。現に選挙結果がわかってすぐに「今夜は大成功だった」とツイッターでつぶやいており、今後どんな反撃に出るのかは見ものといった感もある。しかも彼は大統領だ。いざとなれば議会の承認や立法を経ず、直接連邦政府や軍に発令可能な「大統領令」という切り札もある。

メディアが今回の勝利でリベラル派の正当性と政権への不信報道を展開すればするほど、いつものごとく「リベラルのメディアはフェイクである」と応戦するだけだ。

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