伝説の記者が暴くトランプのヤバすぎる内実 新著でホワイトハウス奥の院の混乱を暴露
アメリカのドナルド・トランプ大統領のことを、ジム・マティス国防長官は「小学5、6年生並みの振る舞いと理解力」の持ち主と憤慨する一方、ジョン・ケリー大統領首席補佐官は「彼は馬鹿だ」と陰口を叩く――。
1970年代のウォーターゲート事件をめぐる調査報道で、リチャード・ニクソン大統領を退陣に追い込んだワシントンポスト紙のカール・バーンスタインとボブ・ウッドワードの両記者。この事件を描いたノンフィクション『All the President’s Men』(大統領の男たち)は映画化され、アカデミー賞4部門を受賞する名作となった。邦題は『大統領の陰謀』で知られる。
名優ロバート・レッドフォードが扮した、そのウッドワード氏(現・ワシントンポスト紙編集局次長)が、9月11日に新著『Fear: Trump in the White House』(仮訳:恐怖─ホワイトハウスの中のトランプ)」を出版する。その本では、安全保障をめぐるトランプ大統領の無知や衝動的な性格、気に入らない部下を怒鳴り散らすワンマンぶりを暴露、さらにはホワイトハウス内での支離滅裂な政策決定過程をあらわにしている。
トランプ政権の「神経衰弱」
この本の刊行に先立ち、ワシントンポスト紙は9月4日、「ボブ・ウッドワードの新著、トランプ政権の’神経衰弱’を暴く」との見出しの記事で、内容を紹介した。
これを受け、トランプ大統領やマティス国防長官、ケリー大統領首席補佐官、ホワイトハウスのサラ・サンダース報道官は早速、一斉に「ウッドワードは民主党の工作員か?」「作り話だ」などと反論。アメリカ稀代の調査報道記者が書いた内幕本だけに、政権内でも事態を深刻に受け止めている様子をうかがわせている。
ウッドワード氏は、何百時間にも及ぶ関係者へのインタビューや会合のメモ、日記、政府文書など、自らが直接入手した一次情報の事実に基づいて書いたと自信満々だ。トランプ政権の危うさを改めて世に問うた形で、内外で波紋が広がりそうだ。
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