北朝鮮問題で米国と中国を待ち受ける「誤算」

中国による圧力が気に食わない国がある

北朝鮮問題で米中首脳の間に割って入るのは?(写真:ロイター/アフロ)

ドナルド・トランプ大統領は、インタビューやツイッターで「大規模な、大規模な紛争」の兆しが見える、といった漠然とした警告を行い、朝鮮半島での差し迫った戦争の話題で首都ワシントンを混乱させ、メディアを騒がせ続けている。

だが、米国の政策の現実がもっともよく表れているのは、先週のホワイトハウスでの会合でニッキー・ヘイリー米国連大使が、中国の国連当局者に語った内容だ。会合の出席者が記者に語ったところによると、ヘイリー大使は当局者のほうを向いて「この件に関しては、そちらで解決していただけないかと期待しています」というようなことを言っていたという。

最近見直されたトランプ政権の北朝鮮政策は、基本的には「中国に任せろ」というスタンスだ。米国が、シリア攻撃規模かそれ以上の先制攻撃を北朝鮮に行うかもしれないという「脅し」は、中国が北朝鮮に対して持つ外交的カードを選ばないとならない状況に追い込んだ。戦略的国境での紛争を避けるにはそれしかない、という状況に追い込んだのである。

中国の北朝鮮戦略が変わった?

こうした脅しは、北朝鮮のことも多少慌てさせるかもしれないが、米国の政策担当者たちには、これで北朝鮮の「行動」を抑止できるかどうかは確信できないと考えている。現時点で予想できるのは、6回目の核実験、あるいは、米大陸に到達可能なミサイルシステムの実験という2つのレッドラインを北朝鮮が超えた場合、中国は食料や燃料、そのほかの必需品の供給をストップするという形でそれに応じるのではないかということだ。

北朝鮮は貿易の9割を中国に依存している。トランプ政権に近い政策担当者によると、中国は北朝鮮政策を少しずつ変えつつある。中国が考えている戦略は、金正恩朝鮮労働党委員長が非核化会合に戻るよう圧力をかける、といったものから、クーデターによって金正恩氏を解任させる、といったものにまで及ぶ。

「中国に任せろ」政策は、なにも今に始まったことではない。ジョージ・W・ブッシュ政権は、中国が「同盟国」である北朝鮮を従わせることに期待し、同じアプローチを繰り返し試みた。

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