共和党「まさかの上下院完全勝利」はあるのか

一部の市場参加者は「トランプラリー」を予想

まさかのトランプ共和党「上下院過半数維持」はあるのだろうか。アメリカでは気の早い一部の市場参加者がそれを見越して動き始めているという(写真:ロイター/アフロ)

アメリカの中間選挙が6日に迫った。ドナルド・トランプ大統領にとっては就任後、最初のレファレンダム(国民投票)となる。当初「下院は民主党が奪還、上院は共和党が死守」という雰囲気が漂っていた。

トランプ大統領は本当に「上下院勝利」を狙っているのか

ところが、ブレット・カバノー氏の最高裁判事承認を確認した頃から、あのスティーブ・バノン氏が再びメディアに登場するようになった。そして「この中間選挙は投票用紙にトランプの名前はない。だが、この選挙は議会ではなく大統領の信任投票だ。もしあなたたちが選挙に行かなければ、トランプ大統領は弾劾に晒される」と共和党支持者へ訴え続けた。

トランプ大統領は、表向きはバノン氏の行動とは距離を置いている。だが、大統領がバノン氏のポピュリズムを扇動する能力を高く評価しているのは事実だ。そのあたりから、トランプ大統領本人の遊説にもエンジンがかかり、共和党は盛り返してきた。

そんななか、株式市場も2日は「ひと休み」したとはいうものの、いったんショートカバーになった。気の早い一部の市場参加者は、上下両院を共和党が維持するシナリオを織り込み始めた。だが個人的には下院については、やはり民主党が逆転、過半数を奪取する可能性を強く感じている。

というのも、いくらトランプ大統領がプロテスタントの福音派を喜ばせたところで、今のアメリカはカトリックが主流派になりつつある。そこに加わるのが宗教観の薄い「ミレニアル層」(2000年代に成人や社会人になった世代)と、銃規制などで立ち上がり始めた「ジェネレーションZ」の若者たちだ。しかも、建国の頃のルールに沿って、州の勝利者が代議員を総取りする大統領選挙と違い、下院選挙は完全に人口に比例して議席が割り当てられている。トランプ大統領が、アメリカ内で生まれた不法移民の子供に国籍を与えない法案を検討しているとまで言ったのは、本音では、下院は無理でも上院の優位性の拡大を狙ってのことだろう。

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