お金持ちになる「30代実行計画」の作り方 結局、行動しなければお金は絶対に増えない

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リスク資産の運用が決まったら、最後に、

4)無リスク資産(リスクを取らない資産)を考えます。

玉田さんのように、ある程度の預貯金がある人は、毎月の必要貯蓄額を投資に回して大丈夫です。でも、「もしものときに使える預貯金がまだ作れていない」という人は、たとえば、必要貯蓄額5万6000円のうち、2万円を普通預金、iDeCoで2万3000円、1万3000円をつみたてNISAとしていくとよいでしょう。また、「あまりリスクを取りたくないという人」は、運用に回すお金を減らせばいいのです。

お金を分けて「3つ目のお金の置き場所」を作る

ここで大切なのは、自分の資産全体で考えることです。①いつでもすぐに使えるように普通預金に生活費の半年分~1年分をおいて置く。②当分使う予定がなく、でも減らしたくないお金は、元本の減らない「個人向け国債変動金利型10年満期」において置く。数年後に使う予定のあるお金は、普通預金でも定期預金でも構いません。銀行1行当たり、1000万円以下になるようにしましょう。確かにつみたてNISAでは途中で投信を解約することもできます。しかし、なるべく長期で運用できるように、お金を分けて「3つ目のお金の置き場所」を作るのです。

しくみ作りはこれで完成です。iDeCoは、毎月、お給料の振り込まれる口座にから引き落とされて、自分が指定した商品を買い付けてくれます。玉田さんは、TOPIX連動の日本株インデックスファンドを100%としましたので、毎月決まった日に2万3000円が引き落とされて、買い付けられます。

つみたてNISAは、先進国株式インデックスファンドを選びましたので、毎月3万3000円ずつ買い付けられます。つみたてNISAで運用できるお金は、年間40万円までですので、まとめて証券口座に移して置くことにしました。まとまったお金のない人は、毎月、入金することを忘れずに。ネットバンキングなら、パソコンで簡単にできます。なおつみたてNISAの対象商品については、金融庁のHPをご覧ください。

これだけのことをしておけば、おおよそ1年間は何もしなくてかまいません。

『腹黒くないFPが教えるお金の授業: 「一生、困らない人」はどんな準備をしている?』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします) 

さて、積み立て投資とは「購入する金額に対して、買えるだけの口数を買っていく」というものです。投資信託の価格は、基準価額と言い、多くは1万口当たりで示されています。基準価額が1万円だとすると、1口当たりは、1万円÷1万口=1.0円ですから、1万円分購入する場合は、1万口を買い付けることになります。価格が5000円に下がれば、1口当たり0.5円ですので2万口、2万円に上がれば5000口となります。このように、基準価格が高いときには少しだけ、安くなればたくさん口数が買えるのです。もちろん、積み立て投資をしたからといって投資対象のリスクが小さくなるわけではありません。また、将来値上がりすることがわかっていれば、早く一括で買ったほうが儲かるでしょう。

でも、マーケットが将来どうなるかはわかりませんし、下落したとしても、積み立て投資をしていれば、口数がたくさん買えることになります。なので、慌てる必要はありません。

いかがでしょうか。1日も早く、「お金との付き合い方を変えるDAY」でしくみを作り運用をスタートし、そして、とにかく続けることが大切です。1年後の同じ日に、資産がどうなっているか、モニタリングをし、つみたてNISAについては1年分の資金を移動させておくとよいでしょう。ライフプランの変更や、大きな支出や収入があったときには、「人生設計の基本公式」で必要貯蓄率も計算し直してみてください。

さあ、あなたも資産運用をスタートしましょう!

岩城 みずほ ファイナンシャルプランナー・CFPⓇ

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いわき・みずほ / Mizuho Iwaki

特定非営利活動法人「みんなのお金のアドバイザー協会(FIWA)」副理事長。金融商品の販売によるコミッションを得ず、お客様の利益を最大限に、中立的な立場でのコンサルティングほか、講演、執筆を行っている。
慶応義塾大学卒。NHK松山放送局を経て、フリーアナウンサーとして14年間活動後、会社員を経てFPとして独立。著書に増補改訂版『人生にお金はいくら必要か』(山崎元氏と共著・東洋経済新報社)、『やってはいけない!老後の資産運用』(ビジネス社)、『「保険でお金を増やす」はリスクがいっぱい』(日本経済新聞出版社)、『結局、老後2000万円問題ってどうなったんですか?』(サンマーク出版)ほか多数。HP

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