高市早苗氏「国会のバリアフリー化が必要だ」 女性初の衆議院議院運営委員会委員長に就任

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そこで古屋圭司前委員長時代に、「報告書等」や「請願処理経過」など法規改正が不要な部分からペーパーレス化を決定。10月1日から実施している。

「法規改正が不要な文書のペーパーレス化だけでも、1300万円の印刷代を削減することができた。これから法律改正や環境整備が必要になる『官報』や『会議録』『質問主意書・答弁書』『請願文書表』『委員会報告書』『議案類』のペーパーレス化に取り組みたい」(高市氏)

衆議院で各議員に配布される文書すべてのペーパーレス化が実現すれば、年間の予算は7億円削減されることになる。「そればかりではない。文書を運搬・配布する職員の労力も省くことができる。ペーパーレス化は働き方改革でもある」と、高市氏は胸を張る。

将来はタブレットで投票も可能に

ペーパーレス化されると文書の代わりに各議員に貸与されるのは、電子データを見ることができるタブレットだ。

「議会での使用に限定するため、目的外のアプリを取り込むことができないようにするとともに、セキュリティ認証を厳格化しなければならない」

さらに高市氏は貸与されるタブレットに、将来的には投票機能をつける可能性も示唆した。

「記名投票の場合は自分の票を持って壇上に上がらなければならないし、起立投票も多いが、ケガをしていたり障碍をお持ちだったりで投票行動が困難な人もいる。国会をバリアフリー化することも必要だ」

高市氏の女性ならではの細やかな視点は、長らく男性主導社会だった国会をその細部から変革をもたらしていくだろう。初の女性議院運営委員会委員長の誕生は、そのきっかけとなるに違いない。

安積 明子 ジャーナリスト

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あづみ あきこ / Akiko Azumi

兵庫県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。1994年国会議員政策担当秘書資格試験合格。参院議員の政策担当秘書として勤務の後、各媒体でコラムを執筆し、テレビ・ラジオで政治についても解説。取材の対象は自公から共産党まで幅広く、フリーランスにも開放されている金曜日午後の官房長官会見には必ず参加する。2016年に『野党共闘(泣)。』、2017年12月には『"小池"にはまって、さあ大変!「希望の党」の凋落と突然の代表辞任』(以上ワニブックスPLUS新書)を上梓。

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