エリート社員がハマった最悪の不動産投資 美人営業の「疑似デート商法」には騙されるな
A男さんはわずか数週間前に契約をとりかわした物件ではあるものの、この物件の売却を決意しました。まず、契約内容を再確認したところ、残念ながらクーリングオフはできませんでした。
しかし、正式契約の履行前だったので違約金を払えば、契約解除できる段階でした。そこで、A男さんは迷わず違約金200万円を支払い、契約を解除。200万円はかなり痛い出費でしたが、こうした将来的にマイナスしかもたらさない「負動産」を持ち続けるよりはまだマシだったでしょう。契約履行後だったら、損切りしたくても、売るに売れない状態に陥っていたことを考えれば、本当に幸運だったと思います。
初めての不動産投資で失敗してしまったA男さんですが、不動産投資自体には前向きでした。そこで、筆者の知り合いの信頼できる不動産会社を紹介し、きちんと収益が上がる中古物件を紹介してもらうことにしました。
よい投資物件を選ぶ基本は「(新築より)中古を選ぶこと」「駅から近いこと」「相場よりも安いこと」「賃貸需要が旺盛で、将来性があり利便性のいいエリアであること」などです。こうした優良な物件を紹介してくれる不動産会社といかに出会えるかが、不動産投資に置ける成功のカギです。
情報開示が遅れていて、グレーな部分の多い不動産業界は、A男さんが初めに契約した会社のような悪徳業者も少なくありません。ですから、不動産投資をする場合、いくつか不動産会社に当たってみるといいでしょう。数をこなすことで、提供される物件やスタッフの知識レベル、対応などから優良な会社を見極めることができるようになります。
また、詳細は割愛しますが、不動産は買っておしまいではなく、その後、賃貸付けや賃貸管理が発生します。また、途中で売却するかもしれません。そんなときに、優良な管理会社とつきあえるかどうかも、不動産投資の成功に大きく影響します。
投資をするなら、関連書籍を最低数冊は読み込むこと
不動産投資に限らず、どんな投資でも基本は同じです。まずは、自分自身できちんと勉強して、リテラシーを身に付けることがなによりも大切です。A男さんのように、知識がないのに丸腰で臨むのはまさに「カモネギ」と言えるでしょう。最低でも不動産投資について書かれた本を数冊読んだうえで、プロや実際に投資をしている人に意見を聞いたりして、自分なりの相場観やエリア観などの判断基準を持つとよいでしょう。
今回、A男さんは高い授業料を払うことになりましたが、物件を持ち続けるマイナスを考えれば、軽症で済んだ不幸中の幸いのケースでした。今では投資に適した物件を購入、順調に運用しており、2件目を検討していると言います。そして、「今回の経験を活かして、恋人選びも間違えないようにします」とのこと。 A男さんが、「お金」とよりよいパートナーになれることを祈るとともに、すてきな恋人もできることを心から願っています。
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