2006年と2016年の厚生労働省「国民健康・栄養調査」から、コーホート別(2016年30代は2006年20代として比較)にこの10年間での変化を見ると、20~40代(グラフ上は30~50代)はいずれも10年後は飲酒習慣者の割合が増加しています。60~70代になるにしたがって、特に男性の飲酒習慣者が激減しています。
「飲酒習慣者」とは、週に3回以上飲酒し、飲酒日1日あたり1合以上を飲酒すると回答した人を指します。アルコール市場への影響という点で言えば、「若者の酒離れ」というより、人口構成比が増えた「高齢者の酒離れ」の影響のほうが大きいのです。
「国民健康・栄養調査」には、「生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者」の調査結果もあります。1日当たりの純アルコール摂取量が男性で 40g 以上、女性 20g 以上というのがその基準ですが、わかりやすく言うと、毎日お酒を飲む人であれば男性で1日2合以上(ビールの中瓶換算で2本)、女性で1合以上の人が該当します。日本の地域ブロック別で、男女各々の平均値との差分比率で比較してみました。
飲酒量が多い地域はどこか?
これによると、男性は、北陸、東北と南九州が最も高く、東海や近畿はあまり飲みません。一方、女性は、北海道と近畿Ⅰ(大阪・京都・兵庫)が突出して高くなっています。
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