「つながる家電」化は白モノ家電を救うのか 加速する家電のIoT化、その可能性と限界

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「エアコンは温度センサーを搭載しているので、その気になれば部屋の中にいる人の体温をモニターすることもできる」(船田氏)。プライバシー面の課題も残るが、見守りサービスなども検討しているという。

エアコンのネット対応は別売りアダプター方式が大半で、内蔵機種を販売していたのはシャープとアイリスオーヤマだけだった。今秋の新製品ではダイキンのほか、国内家庭用トップのパナソニックも接続機能内蔵の最上位機種を出す。つながるエアコンの普及元年となるかもしれない。

日立は全家電をつながる化

つながる化をどう進めるかは、白モノ家電全般に共通する課題だ。

日立製作所グループで家電事業を担当する日立アプライアンスは11月、「つながる洗濯機」を発売する。同社は今年2月、すべての家電を今後「コネクテッド対応」(つながる家電化)していくという方針を打ち出した。ロボット掃除機「ミニマル」、IHクッキングヒーターに続く第3弾という位置づけだ(アダプターでつながるエアコンは発売済み)。

つながる洗濯機では、洗濯方法(コース)を提案するコンシェルジュ機能や、アプリから新たな洗い方のコースを追加できる機能をアピールする。洗濯終了やフィルター手入れの時期のお知らせ、外出先からの遠隔操作なども可能だが、ほしくなるほど必要な機能かといわれると微妙だ。

日立アプライアンスの幹部は「白モノ家電もコネクテッドになっていくことは間違いない。が、現時点で欲しいと思っていただける機能を提案できていないのではないか、と言われるとご指摘の通り」と認める。

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