勝ち組白モノ家電「洗濯機」は何がスゴいのか

高価になっても消費者がついてきた理由とは

パナソニックが10月1日発売する「ななめドラム洗濯乾燥機」(右)と、デザイン性の高い「キューブル」の新製品。ともにスマホによる遠隔操作機能を搭載。キューブルの新型は正式発表前のため参考出品扱いだった(撮影:風間仁一郎)

ターゲットは、共働きの家庭だ。パナソニックが8月24日に発表した新型「ななめドラム洗濯乾燥機」。目玉の新機能として押し出したのが、洗剤の自動投入とスマートフォンを使った遠隔操作である。「共働きの忙しい家庭でも、家に帰った時に洗いたて、乾きたての衣類を取り出せる」と河野明執行役員は胸を張る。

洗濯機は、洗うたびに適量の洗剤を入れる必要がある。だが今回のパナソニックの新製品には、あらかじめ洗剤をタンクに入れておけば、洗濯物の量や洗い方に応じて適量を自動投入する機能がついた。

忙しい人のための「スマホ遠隔操作」

これまでの製品にも、スマホを洗濯機にタッチすると予約などができる機能があったが、消費者に価値を認められたとは言いがたい。今回は洗濯機を無線LANに接続することで、スマホによる運転操作が可能になった。

一般的な洗濯乾燥機には予約機能があるため、洗剤をセットして時間を指定しておけば、帰宅時刻に合わせて洗濯と乾燥を終わらせることは可能だ。ただこの新製品であれば、洗濯物が洗濯機に入っている前提だが、急に必要になった場合でも、外出先から洗濯ができる。

発表会には、綾瀬はるかさんや西島秀俊さんなどパナソニックのCMに出演する俳優が登場した(撮影:風間仁一郎)

38万円前後という価格を考えると、大勢の支持獲得は容易ではない。それでもパナソニック・アプライアンス社の森山剛・洗濯商品課課長は「家事の負担を軽くしたい共働き世帯ならば、価値を感じてもらえるはずだ」と自信を示す。

冷蔵庫と並んで、成熟家電の代表といえる洗濯機。消費増税前の駆け込み需要やその反動減で多少の波はあるものの、年間販売台数は400万台半ばでほぼ安定している。

だが実は洗濯機は、白モノ家電の中で高付加価値化に成功した「勝ち組」といえる存在なのだ。

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