プロ野球観戦「有料LV」にファンが集まるワケ ライブビューイングが球団の新しい収益源に

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横浜そごうの屋上ビアガーデンで行われた有料のライブビューイングの様子(筆者撮影)

今シーズンのペナントレースが終わり、10月13日からはクライマックスシリーズ(CS)に突入しているプロ野球。セ・リーグでは横浜DeNAベイスターズが3年ぶりにBクラスに転落し、CS出場を逃した。

2012年にDeNAに買収されて以来、破竹の勢いで観客動員数を伸ばしてきた横浜DeNAベイスターズ。本拠地である横浜スタジアム(ハマスタ)最終戦となった9月22日、球団創設以来初めてとなるシーズン観客動員数200万人を達成した。

DeNAによる買収前年の2011年シーズンが110万2192人であり、そこからわずか7年でほぼ倍増。ハマスタの稼働率は実に97%に達した。

だが、稼働率の向上と比例する形で観戦チケットもプラチナ化しており、ファンはチケットを購入できない不満を溜め、球団側にとっては多大な機会損失が発生しているのが現状だ。

次善の策として球団が打ち出したのが、有料のライブビューイング(以下、LV)だ。ハマスタホームゲーム12試合のLVをハマスタ以外の会場4カ所で実施したほか、ビジターゲーム3試合のLVをハマスタで実施した。  

第1弾は7500円でも完売

第1弾は、7月31日~8月2日の巨人との3連戦だった。会場は横浜高島屋とそごうの屋上ビアガーデン、それにハマスタに隣接するホテル横浜ガーデンの計3カ所で行われた。この3連戦は、毎年恒例のイベントゲーム「YOKOHAMA STAR☆NIGHT」の対象ゲームで、来場者には限定デザインのユニホームが配布され、試合終了後には試合の結果に関係なくレーザー光線と花火を使った演出が実施された。

横浜高島屋で行われたライブビューイングの様子(筆者撮影)

ベイスターズは需要に応じてチケット価格を変動させるフレックスプライス制を採用しており、この3連戦は最高ランクの5つ星ゲーム。球場で観戦する場合のチケットは基本価格に600円が上乗せされるので、ファンクラブ会員価格で基本価格3100円の内野B指定が3700円に、一般価格では4200円だった。 

今回の有料LVは、試合の模様をCS放送のTBSチャンネルで流している放送を受信して会場内に設置されたモニターで観戦する企画だった。

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