26歳で3度もスベった起業家が諦めないワケ 起業家に必要なのはアイデアか姿勢か
聡明で、ハンサムで、ざっくばらんで、ハイテクに精通していて、そして何よりも若い。マイク・アイドリンは次のマーク・ザッカーバーグたる資質を兼ね備えているかもしれない。投資家たちは26歳の日本人とアメリカ人のハーフ、アイドリンのような若い起業家に大きな期待を抱いている。
アイドリンは2年前に東京に来てから、トライアル・アンド・エラーを繰り返して学びながら、3つのビジネスアイデアを考え、日本の投資家から約5000万円を調達した。この夢追い人はさらに大きなアイデアを追い掛けて、100万ドルの調達を目指して今度はロサンゼルスへ向かうという。
最初の会社では150万円を調達
東京で生まれたアイドリンは、北カリフォルニアで育ち、カリフォルニア大学デービス校で学んだ。2014年に卒業した後、彼は夏のインターンとしてシティバンクのトレーディングフロアでアナリストとして働いた。だが、アナリストの仕事は好きにはなれず、キャリアの道を変えてプログラミングを学ぶことに。
プログラミングのブートキャンプを通じ、優秀なソフトウエアエンジニアにはなれそうにないことがわかったが、開発者や設計者、そして経営者と一緒に仕事をすることが楽しそうだと感じた。そこでアイドリンは、プロダクトマネジャーとしてインターンの仕事を開始。この仕事は単に楽しかっただけでなく、次々と起業アイデアが浮かんだ。そこで、自らで事業を立ち上げることにした。
アイドリンが最初に共同で創業したベンチャーは「ブックマーク」と銘打った本好きのためのソーシャルネットワークアプリだった。ベンチャーキャピタルの500スタートアップから1万5000ドル(約155万円)を調達。だが、会社はすぐに困難に直面した。共同創業者間で問題が発生したのだと彼は認める。
2015年には、2つ目となるベンチャー企業を知人と立ち上げた。今度は、「Cutesy(キュッツィー)」と呼ぶペットオーナー向けのソーシャルネットワークで、アプリを使えばフェイスブックに掲載した自分のペットを閲覧している人が評価することができた。
その年の10月、アイドリンは現在サンフランシスコを拠点にしている顔の広い日本の連続起業家で、投資家の小林清剛氏にキュッツイーの資金調達に関するアドバイスを求めた。同氏は2011年、29歳のときにスマホ向け広告配信事業を手掛けるノボットを15億円でKDDIに売却したことで有名だ。
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