団子状態のプロ野球終盤戦、CS進出はどこか セ・リーグは広島カープが球団初の3連覇!

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いや〜、ソフトバンクにとって、柳田選手の一時離脱は痛かったですね。

走攻守と優れたこれまでの実績と、今シーズン離脱もなくここまで頑張ってきた中心選手ですから、最後まで出場してほしい気持ちは私にもありました。彼の離脱はソフトバンク首脳陣にとってももちろん苦渋の決断だったと思います。しかし、けがの部位が頭部だけに、大事を取ったに越したことはありません。

その後、脳振とう特別措置で出場選手登録を抹消されていましたが、23日の試合で8日ぶりにスタメン復帰。25日のオリックス戦で復帰後初めて猛打賞を記録しました。

柳田の今後の成長にも注目

この柳田選手、同じ広島出身同士でもあり、実は私が大注目している選手の1人です。彼のプレーを目の前で初めて見たのは、2011年の宮崎での教育リーグにて。

私も慕っているソフトバンクの藤本打撃コーチから当時、「広島出身でまだまだバッティングは荒いけど、外国人選手以上に打球を飛ばすヤツがいるぞ」と聞いたのが柳田選手でした。

実際に見てみると、私と同じ左打者。しかし練習でも、センターから逆方向に向け、右打者にも劣らぬ打球を放っていたんです。そのときに、ソフトバンクや日本野球界を引っ張っていく逸材だなと直感しましたが、やはりその通りでしたね。

一軍定着後は少しずついろいろな経験を積み、走攻守で荒さも消え、プレーもすっかり落ち着きました。あと5年間くらいは今年同等の成績を挙げられるでしょう。

というわけで、シーズンが終わるまでなにが起こるかわからないのがプロ野球。安易なことは言えませんが、パ・リーグに関してはこのまま西武が順調にマジックを減らしていくでしょう。

2位争いも面白く、ソフトバンクと日本ハムとのゲーム差が6.5と、本拠地でのクライマックスシリーズ開催権を懸け、この2チームの争いも最後まで目が離せません。

そして、私の古巣・楽天について。

残りゲームは少ないですが、最下位脱出を狙って頑張っています。また、若手をゲームに出場させ経験を積ませています。ひとつでも上の順位を狙って戦っていることに間違いはありません。

田中選手がイイですね! ようやく規定打席に到達し、1番打者としてチームを引っ張っています。彼には新人王の権利もあるので、けがなく最後までシーズンを駆け抜けてほしいと願っています。最近は内田選手、オコエ選手、山崎選手がスタメンに名を連ね奮闘中です。

経験も積まなければいけませんが、なにより一軍は結果がすべて。プロならば、結果にこだわることを決して、忘れてはいけませんからね!

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