石破茂氏「想定超える善戦」が持つ大きな意味 注目の進次郎氏は石破氏支持を表明して投票

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一方、首相陣営の甘利明・元経済再生相は「6年前の地方票での石破氏の得票(55%)はクリアした」としながらも、議員票と地方票の乖離については「判官びいきとバランス感覚があった」と解説し「自民党らしく結果は絶妙」と強がってみせたが、陣営幹部は「石破つぶしには失敗した」(麻生派幹部)と顔をしかめた。

首相は当選あいさつでまず「石破氏に敬意を表する。健闘を称えたい」と石破氏の善戦を認めた。会場では石破陣営に笑顔が目立ち、安倍陣営には苦笑いが広がった。最後に首相は壇上に呼び上げられた石破氏と笑顔で握手。万歳三唱の際に橋本聖子参院議員会長が「自民党のいいところは終わればノーサイド」と掛け声をかけたのに対し、小さく頷いた。

9月7日に告示された今回総裁選は、告示前日の6日未明に北海道を襲った震度7の大地震への対応優先で両陣営が告示日の出陣式を取りやめ、3日間活動を自粛するなど、異例ずくめとなった。永田町では「論客の石破氏との論戦を避けたい首相サイドの思惑どおりの展開となった」との見方もあり、直接対決となる公開討論会や地方での街頭演説の回数も6年前から大幅に減った。

さらに、告示前の段階から議員票での圧倒的な首相支持が明確になっていたことで、「総裁選そのものが消化試合」(自民幹部)と化し、安倍、石破両氏の政策論争も盛り上がらず、党員・党友にも無関心さが目立った。

斎藤農水相の「圧力発言」で場外乱闘

ただ、論戦が本格化した14日以降には、石破派所属の斎藤健農水相が「首相の応援団から辞表を出せと圧力を受けた」と暴露したことで、両陣営の場外乱闘が始まった。17日午後に首相と石破氏が連続出演した民放テレビの報道番組では、首相が「陣営に聞いたが、誰もそんなことは言っていないということだった。(斎藤氏は)その人物の名前を明かすべきだ」と気色ばむと、石破氏が「(首相発言は)財務省のセクハラ疑惑のときと重なるようにみえる。斎藤さんは絶対嘘を言う人ではない」と反発。

翌18日の閣議後会見でも麻生副総理兼財務相が「現職がいなくなった後の総裁選と、現職のいるときの総裁選では意味が違う」と首相陣営の圧力を擁護すると、石破氏は地方遊説の中で「自民党の中でそんなことが行われて、どうしていい国になるのか」とやり返すなど、感情的対立もエスカレートした。

一方、「最初から結果が決まっている総裁選」となったため、各メデイアの報道ぶりも6年前のような過熱とは程遠く、ワイドショーなどは「場外乱闘」以外にほとんど注目しない状況となり、国民全体の関心も高まらないままの選挙戦となった。

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