消化試合の総裁選、進次郎は結局どう動く?

首相圧勝ムードの中で唯一の波乱要因だが…

もはや安倍晋三首相(左)は「地方票でもダブルスコア以上」での勝利が濃厚となった(3日の自民党総裁選・安倍選挙対策本部発足式で。写真:Natsuki Sakai/アフロ)

日本の政治にとって今年最大のビッグイベントとなる自民党総裁選が9月7日に告示された。予想通り、現職の安倍晋三首相(63)と石破茂元幹事長(61)の一騎打ちとなったが、告示日前日の北海道大地震への対応優先を理由に、両総裁候補の選挙活動は9日まで自粛となり、出陣式や決意表明抜きという、過去に例のない本番スタートとなった。

現職(首相)と挑戦者1人という総裁選は、推薦人制度が導入された1972年以降では初めて。過去の歴史をみても、現職が敗れたのは1回だけで、今回も首相の圧勝が確定的だ。震度7の大地震に襲われた北海道では、被害の全容把握も困難な状況だけに、石破氏は総裁選の延期を求めたが、党執行部は党則を理由に3日間の活動自粛にとどめた。

議員票の8割超を固めたとされる首相陣営は、選挙情勢の変動リスクともなる「公開討論」などでの直接対決を回避したい思惑もあっただけに、大地震による活動自粛は「渡りに船」(細田派幹部)でもある。しかも、主役の首相は、総裁選期間中の10日午後から13日までのロシア訪問が決まっており、選挙運動は実質的には1週間足らずの“短期決戦”だ。さらに、候補者討論会や街頭演説も大幅に減らすなど、「異例ずくめ」(党長老)の総裁選となる。

地方票も実質的に影響はほとんどなし

今回総裁選は、3月の定期党大会における総裁公選規程の改正を受け、首相が現職として連続3選に挑む初のケースでもあり、選挙戦も6年ぶり。7日午前の立候補受付には首相、石破両陣営の代表者がそれぞれ20人の推薦人名簿を添えて立候補を届け出て、一騎打ちが確定した。総裁選出馬は、首相にとっては3年前の無投票再選を含め4度目、石破氏は6年前以来3度目だ。

これに先立ち、党総裁選管理委員会は6日午後、同日未明に発生した震度7の「平成30年北海道胆振(いぶり)東部地震」への対応に万全を期すため、選挙活動を9日まで自粛することを決めた。候補者による“闘論”は10日の所見発表演説会がスタートとなる。加えて、10日午後から13日までの首相訪ロ中は“休戦”となり、恒例の日本記者クラブ主催の候補者討論会も首相帰国後の14日午前にずれ込む。さらに地方での演説会も15、16両日の京都、宮城など4府県での開催にとどまる見通しだ。

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