<パンプキンからのコメント>
子かわいさ余って、盲目になる大人たち
あなたとご両親は何も間違っていませんし、心が狭いとも思いません。
8時を過ぎていなくとも、部屋の中で野球のまね事をするのは危険ですし、子供といえどもマナー違反です。ましてお年寄りのいる部屋でそのような行為に至るのを、やめないどころかあおるような親がいるなど、初めて聞きました。お年寄りの頭に物が当たったらどうするのでしょう。
私の想像ですが、お兄様夫婦は情愛のない人ではなさそうです。自分の家族しか目に入らず、親や妹に情を持たない冷たい人は、まずこれだけの頻度で実家に寄り付きませんから。ここが私の答えのキーポイントです。
相談者の方の当然の不満は、子供たちの親にはまったく届いていないのです。言ってもムダだという理由で、あるいは遠慮があってのことでしょうが、お兄様夫婦は、自分たちが、子供が何をしてもかわいく見えるのと同じくらい、他人にとってもわが子が何をしてもかわいいはずだと無邪気に信じている人たちなのです。
私にも経験あることですが、子育て中の親は「わが子はほかの子と比べても特別にかわいい。きっと他人様も、この特別のかわいさが見えているに違いない」と錯覚する、魔法にかかったような時期があります。お兄様夫婦の場合、魔法期間が少し長いようです。
甘やかされて育った子供は被害者
数年前、私がある親友の家に食事に招かれたときのことです。その親友は、社会的常識や行儀については厳しい感覚の持ち主ですが、一人娘が「わが命」、3人の孫にはメロメロの人です。
食事の間中、3人のチビたちは部屋中を運動会。わが親友もその娘夫婦も、それはいつものことらしく、かわいくてたまらないふうに笑って注意なんかしません。自分たちにとってかわいい子供たちなのですから、他人である私が見ても、同じようにかわいいはずだと信じて疑わないようでした。
私は心底驚いて「2度と私を招かないで。2度とこの子たちを私の目の前に連れてこないで。あなたたちはかわいいかもしれないけれど、私にとってはただのしつけの悪いチビッコギャングにすぎない」と、我慢して機嫌よく食事をした後、はっきりと言いました。普段の友人の言動からは想像もできないことだったので、腹立ちは収まりませんでした。
いちばんの被害者は子供さんたちです。大人から注意されなくとも、部屋でそのような遊びをしてはいけないという分別がついている年頃です。一事が万事で、これからどんどん住む世界が広まっていく中で、子供たちが他人に迷惑をかけ、「親の顔がみたい」と何度も顔をしかめられ、頭を打っていくのは目に見えています。子供の家庭でのしつけは、そうならないためにあるのですから。
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