電力から牛乳まで…「北海道地震」の巨大影響 突然の全域停電、乳製品の生産もストップ

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新日鉄住金の室蘭製鉄所内にある、三菱製鋼室蘭特殊鋼の製鋼工場では地震による停電で冷却装置が止まり、連続鋳造設備の部品潤滑油が加熱して出火した。構内消防隊などの出動で7時過ぎに鎮圧、10時半に鎮火を確認した。

同工場では電力回復後に復旧に取りかかる予定。設備の損傷は大規模ではなく、今のところ復旧作業は半日程度を想定している。そのほか地震による、建屋や生産設備の大きな損傷は確認されていない。

生活インフラへの影響は?

コンビニエンスストア大手のセブン-イレブン・ジャパンは道内で1005店舗を運営しているが、そのうち970店が停電。停電した店舗も一部営業しているが、休業店舗数の把握はできていない。664店舗を運営するローソンは約300店が休業。ファミリーマートは235店を運営しているが、ほぼ全店が停電。休業店舗数の把握はできていない。

今後大きな影響が出そうなのが食品関連、特に牛乳などの乳製品だ。

北海道の釧路と茨城県の日立をピストン輸送する大型貨物船「ほくれん丸」は今夜、釧路を出港予定。ただ、積み込みができたミルクタンクは5日集荷した分のみ。6日は集荷ができないでいた。7日以降、集荷できるかどうかは未定。生乳は日立港に着くと、関東地方の乳業メーカーの工場で殺菌処理されて牛乳になる。生乳は搾ってから3日目には乳業メーカーに届ける必要がある。

北海道で生産される生乳のうち、1割超は道外に輸送されており、その主力はほくれん丸だ。ピーク時には1日100万リットル、1リットルの牛乳で100万本を運ぶ。9月は学校給食が再開するため、生乳の需要も増える。

停電により酪農家が搾乳できないうえ、生乳を各酪農家で冷蔵することもできない。酪農家の冷蔵タンクには1~2日分は保存できるが、電気がなければ冷やせない。自家発電で電気を確保している酪農家もあるようだ。

搾乳は1日2回する必要があり、停電が続き搾乳できない状態が続くと、乳牛の健康状態が懸念される。酪農家から集めた生乳は、船に乗せる前に専用の冷蔵設備であらかじめ冷やしておく必要があるが、そのためにも電気の本格復旧が欠かせない。

明治は北海道にある7工場で停電のため生産を停止中。十勝帯広工場は閉鎖予定のためそもそも動いていなかった。「詳しい状況はわからないが、生乳の受け入れが出来ない状況。通電して状況を確認しないと、今後の見通しはわからない」(広報)。

雪印メグミルクも、北海道にある7工場は停電のためすべて停止している。いずれの施設も建屋の崩壊などの被害はない。復旧はいつになるかわからず、生産への影響の度合いも見通せていない。首都圏の工場では北海道産の生乳も使っているが、当面はバター・チーズなどの加工品向けより、飲用向けに優先的に振り向ける方針だ。

突如起きた巨大地震。日常の生活を取り戻すには時間がかかりそうだ。

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