北海道地震、39人が安否不明・約295万戸停電

新千歳空港もターミナルビルが被害

 9月6日、気象庁によると、午前3時08分ごろ、北海道胆振地方中東部を震源とする地震があり、安平町で震度6強の揺れを観測した。震源の深さは37キロ、地震の規模はマグニチュード6.7。津波の心配はないという。写真は菅官房長官。2017年7月撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 6日 ロイター] - 北海道胆振地方中東部を震源とする地震が、6日午前3時08分ごろ発生し、安平町で震度6強の揺れを観測した。政府は2人の死亡を確認、厚真町で大規模な土砂崩れが発生し、39人の安否が不明となっている。

今回の地震では、阪神大震災で発生した規模を上回る約295万戸で停電が発生。広範囲で社会・経済活動に影響が出ているのが特徴だ。全面復旧には1週間以上かかる見通しで、多方面で大きな打撃が継続しそうだ。

震源地に近い厚真町やむかわ町では、大規模な土砂崩れや家屋倒壊などが発生し、被害が集中している。

安倍晋三首相は同日朝、人命第一で政府一丸となって災害対応に当たると強調。自衛隊を2万5000人体制で北海道に派遣すると述べた。

政府は首相官邸内の危機管理センターに官邸対策室を設置。合わせて同日朝から関係閣僚会議も開催し、安否不明者の捜索や被害対応に当たった。

気象庁によると、震度6強以上の地震は、2016年の熊本地震以来。ただ、今回は熊本地震や1995年の阪神大震災の約260万戸を上回る規模で停電が発生。各方面に大きな影響が出ている。

政府は6日朝、数時間以内に道内全域で発生している停電解消のメドを立てたいとの意向を示していた。

だが、北海道電力<9509.T>の主力発電所である苫東厚真火力発電所で、タービン火災の発生やボイラーの損傷が判明。世耕弘成経済産業相は、道内全域での復旧には1週間以上かかるとの見通しを示した。

停電の影響は社会、経済活動に大きなダメージを与えており、道内の主要な工場では生産を停止しているところが多い。サッポロホールディングス<2501.T>は、サッポロビール北海道工場に建物の被害はなく、人的被害もないが、停電のため製造ラインを停止し、復旧の見通しも未定としている。

また、金融機関にも影響が出ている。北海道銀行は、予備電源を利用できる本店と27支店は営業しているが、その他の113支店は営業できずにいると発表した。また、予備電源が使用できる一部のATMは利用可能だが、その他のATMは利用できないとしている。

東京証券取引所は6日、北海道で発生した地震と停電に伴って、朝方から一時停止していた札幌証券取引所での全銘柄の売買について、終日停止することになったと発表した。明日以降の予定は現時点で未定としている。

一方、北海道電力泊原発では一時、外部電力が喪失。非常用電源で使用済み核燃料プールの冷却を継続した。その後、外部電力を回復し、プールの冷却に支障がなくなった。

交通機関への被害も多い。新千歳空港はターミナルビルの被害で終日閉鎖される。JR北海道や札幌市内の地下鉄をはじめ道内の全鉄道が運行を停止している。

 

(田巻一彦)

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