国民民主党の玉木代表、支持率1%からの船出 国民的知名度は低く、自民党からはガン無視

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玉木氏は4日の臨時党大会での代表あいさつで「国民生活と民主主義を守るためにこの党を立ち上げた」「私たちがこの国の政治のために必要なんだ、と訴えたい」などと熱弁をふるった。臨時党大会の締めくくりでは、玉木、津村、大塚の3氏が壇上中央に並び、出席者全員で「ガンバロー!」を三唱した。

ただ、野党第2党とあってNHKや民放テレビ局による中継もなく、ユーチューブでの動画中継の画面の余白には「何も期待してないよー!」「早く解散のあいさつをして~」などの厳しい書き込みが並ぶなど、国民目線の冷たさも突き付けられた。

野党共闘では立憲民主に主導権

代表選が実施された4日には、「今年最強」とされる台風21号が四国と近畿を縦断して大きな被害をもたらしたため、翌5日の大手各紙で「国民民主代表に玉木氏」と一面で報じたのはごく一部にとどまり、5日午前7時のNHKニュースでも取り上げられなかった。また、新聞各紙の政治面解説記事などでも「野党連携に課題」(朝日)「他党との連携見えず、厳しい船出」(毎日)「立民との調整が課題」(読売)「党勢浮揚みえず離党続出も」(産経)など厳しい見出しが並んだ。

玉木氏は代表選後の記者会見で新体制の党役員人事について「適材適所の人事で、来年の統一地方選、参院選に向けて選挙重視の体制を構築したい」と強調し、参院選での野党共闘構築にも踏み込んでみせた。こうした「野党共闘」重視の姿勢は、前通常国会で提起した「対立より解決」への党内批判に配慮した融和路線とみられる。ただ、現状では野党共闘は立憲民主が主導権を握っており、国民民主は「独自路線を捨てるのなら、立憲民主についていくしかない」(若手)のが実態だ。

一方、当面最大の課題となる「支持率上昇」のカギはメディアの注目度アップだ。「政治家は見た目が第一」(有力文化人)という視点からは、「党の顔」となる玉木氏や津村氏、さらに大塚氏は「客観的に見ても他党のリーダーよりイケメン」(国民民主女性議員)というのが「売り筋」(同)ではある。しかも、玉木氏は旧大蔵省、津村、大塚両氏は日本銀行出身だ。新体制での処遇が注目される古川元久幹事長も大蔵官僚出身で、党幹部には「スマートで弁が立つキャリアエリート」が並んでいるのが国民民主の特徴だ。

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