国民民主党の玉木代表、支持率1%からの船出 国民的知名度は低く、自民党からはガン無視
ただ、首相を含め近年の自民党リーダーをみると、東大卒や旧大蔵省出身などの「経歴エリート」はほとんどいない。学歴でみても最近の自民党首相は成蹊大学(安倍首相)、学習院大学(麻生太郎現副総理兼財務相)、早稲田大学(福田康夫元首相)、慶応義塾大学(小泉純一郎元首相)など私立大出身者ばかりで、「東大法学部・大蔵省」という超エリート首相は四半世紀前の故・宮沢喜一元首相にまでさかのぼる。
しかも、現状が続く限り首相の座に直結する未来の自民党総裁候補を列挙しても、石破茂、岸田文雄、野田聖子、河野太郎、小泉進次郎の各氏は、すべて私立大出身だ。「学歴エリートが尊重される時代はもう終わっているのに、国民民主の人材はまさに周回遅れ」(有力政治ジャーナリスト)と揶揄されるゆえんだ。
玉木氏は「旧民進党分裂→希望の党→国民民主党」というわずか1年の変遷について、「私達の党は、最も筋を通した人たちの集まりだ」と胸を張ったが、永田町では「経歴や政治的主張をみても中途半端な人物ばかり」(自民幹部)との声も少なくない。玉木氏がいう「筋を通す政治家ばかり」だとすれば、「今後、政治路線を明確にすれば離党者が続出する事態」も避けられないことになる。
与野党激突の「沖縄決戦」でも存在感なし
新体制がスタートする9月中旬以降は自民党総裁選投開票(20日)、沖縄県知事選投開票(30日)、内閣改造・自民党役員人事(9月末か10月初旬)と政治的ビッグイベントが目白押しだ。とくに、米軍普天間飛行場の辺野古移設が最大の争点となる沖縄知事選・宜野湾市長選は与野党対決の「沖縄決戦」となる見通しだが、国民民主の立ち位置はまさに“中途半端”で、「沖縄ではまったく存在感がない」のが実情だ。
代表就任後「火の玉になって1強政権と対峙し、党勢拡大に全力投球する」と繰り返す玉木氏だが、永田町では「あと3年の任期の間に党が消滅する可能性も少なくない」との指摘もある。代表選では2人の候補者が全国遊説を展開したが、党員・サポーターの投票率は約31%で、「身内の関心も低い」のが厳しい現実だ。このため、玉木氏の意欲と決意とは裏腹に、党内には「この党に未来はあるのだろうか」(若手)とのつぶやきも広がる。
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