インドネシアが「お家芸危機」を脱した舞台裏

アジア大会バドミントンで「強さ」が復活

男子シングルスで金メダルに輝いたジョナサン・クリスティ選手(左)と銅メダルのアンソニー・シニスカ・ギンティン選手(写真:REUTERS/Athit Perawongmetha)

インドネシアの首都ジャカルタで8月18日から9月2日まで行われた第18回アジア大会。インドネシア選手の活躍により、地元は大きな盛り上がりをみせた。大会前にジョコ・ウィドド大統領は「金メダル16個、総合10以内」を目標に掲げて頑張るようにと選手を激励していた。ところが蓋を開けてみれば、インドネシアは金メダル31個を含む98個のメダルを獲得、総合順位で中国、日本、韓国に続く4位につけたのだから、国民が熱狂するのは無理もない。

なかでもインドネシアのお家芸で、国技ともいわれるバドミントンは個人で金2、銀1、銅3、団体で銀1、銅1と合計8個のメダルを獲得した。

「衰退」の危機に直面していた

これまでのアジア大会では、バドミントンが正式競技となった1962年の第4回ジャカルタ大会から今回の大会までにバドミントン競技で獲得したメダルは91個となり、そのうち金メダルは28だ。1990年代の黄金期と比べると、物足りないとの見方がある。

1990年代には男女シングルス、男子ダブルスで数多くの世界大会で優勝を飾り、女子ダブルス、混合ダブルスでも決勝進出が常連というように世界のバドミントン界を席巻した。その黄金時代と比較すれば、たしかに「まだまだ」といえるだろう。

しかしここ数年、インドネシアのバドミントンはレベルアップした日本や中国、韓国そして欧州勢の実力に圧倒され、国際大会の国別対抗試合ではグループ最下位となり予選で敗退するなど信じられない「衰退」の危機に直面していた。

そこから予算の重点的配分、競技施設の整備、国際大会での優勝者への報奨金制度など国の威信をかけた必死の努力と練習への取り組みによってアジア大会でここまで「復活」できたことを考えると、「よく健闘した」といえる。

お家芸復活の兆しであり、2年後の2020年の東京オリンピックのバドミントンでは「インドネシア旋風」が吹き荒れそうな予兆を感じさせる活躍だった。

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