「シーリングライト」を再発明するとこうなる 「popIn Aladdin」は新境地を拓けるか?

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次に、ポップイン・アラジンの試用レビューをお届けしようと思う。ただし、現時点ではプリインストールされる予定のアプリケーションがそろっているわけではない。そこで、ハードウェアのみのレビューとしたい(本機はGoogle Playに対応していないため、同ストアを通じたアプリのインストールには残念ながら対応していない)。

プロジェクターというデバイスを家庭で使う場合、寝室ならばなおさらだが、冷却ファンの処理がもっとも大きな問題となる。

本機の場合、映像作品やAbema TVなどを愉しむ場合なら、音声でマスクされるため動作音は気にならない。しかし、さまざまなデザインで時間を知らせたり、あるいは自動的に美しい写真を表示するといった”静”のコンテンツアプリケーションの場合、常時、オンにしておくには、少しばかりファンノイズが気になるかもしれない。

Spotifyがプリインストールされている

もっとも、そこは考えようでBGMとして何らかの音楽を静かに再生しておけば、さほど気にならない。

本機にはSpotifyがプリインストールされているため、癒やし系のチャンネルを選択しておき、絵画のように美しい写真などを壁に投射しながら、好みの色温度(6段階で寒色から暖色へと調整が可能)、好みの明るさ(こちらも6段階)に部屋を調整し、手元の読書ライトなどで本を読む、という良いの過ごし方も悪くない。

設置は簡単。付属のシーリングライト用アダプタを装着すれば、パチンとはめ込むだけだ。ただし、シーリングライトの位置を中心に、できれば正面から投影できる壁があることが望ましい。斜めの角度が大きすぎると、台形ひずみ(斜めに投射することで画面が台形や菱形にゆがむこと)を補正しきれなくなってしまううえ、解像度や画面サイズの面で不利となる。

真上から音が聞こえる違和感はややあるが、壁に大画面がポップアップする新鮮さはプロジェクターを家庭で使ったことがない人には新鮮なはずだ。また音楽再生も、低音こそ出ないもののBGMとしてならば十分に通用する音質に仕上がっている。

まだ開発途上のデバイスともいえる。映画コンテンツやAbema TVなどを楽しみながら、今後のファームウェアの進化をじっくり待つ、というのがこのデバイスとの正しい接し方といえそうだ。

本田 雅一 ITジャーナリスト

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ほんだ まさかず / Masakazu Honda

IT、モバイル、オーディオ&ビジュアル、コンテンツビジネス、ネットワークサービス、インターネットカルチャー。テクノロジーとインターネットで結ばれたデジタルライフスタイル、および関連する技術や企業、市場動向について、知識欲の湧く分野全般をカバーするコラムニスト。Impress Watchがサービスインした電子雑誌『MAGon』を通じ、「本田雅一のモバイル通信リターンズ」を創刊。著書に『iCloudとクラウドメディアの夜明け』(ソフトバンク)、『これからスマートフォンが起こすこと。』(東洋経済新報社)。

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