武蔵小杉駅、タワマン以外にもある混雑原因

南武線沿線が発展、横須賀線に乗り換え殺到

2015年度に実施された「大都市交通センサス」の調査結果を見ると、武蔵小杉駅を起点として乗車する人のうち、横須賀線・湘南新宿ライン上り方面に行く定期客は、ラッシュアワーで約7000人にものぼる。ちなみに2010年度から2015年度にかけて、武蔵小杉を起点とし、東急の上り方面へ向かう定期客も約6000人増えている。

こうして見るとまるで武蔵小杉の人口増だけが横須賀線ホームの混雑要因に見えるが、実はそれだけではない。同じく2015年度実施の「大都市交通センサス」の調査結果を見ると、武蔵小杉で毎朝乗り換える定期客は、駅全体で、ラッシュアワーの1時間だけでも約5万人にものぼり、年間約6%~8%も増えている。

これは10年前の1.8倍、人数にして約2万2000人の増加だ。さらに南武線上りから横須賀線・湘南新宿ライン上りへ向かう乗り換え客(定期利用)がラッシュアワーで約1万人にも達している。これは武蔵小杉を起点として横須賀線・湘南新宿ライン上り方面へ向かう客よりも多い。また、2010年度の調査と比較してもラッシュアワーで定期客が約8000人も増えている。

武蔵新城の利用者が急増

では、南武線上りの輸送量について見てみよう。実はここも混雑率が高く、180%台後半と高い水準を維持している。また、武蔵中原から武蔵小杉への上り方面のラッシュアワーにおける1日あたりの輸送量は2005年度から2015年度の10年間で約3500人増えている。武蔵小杉だけでなく、南武線の北側から上り方向への旅客流動も横須賀線・湘南新宿ラインの混雑を激しくしていると考えるのが順当だろう。

実際、近隣各駅の乗車人員のデータを見ても、武蔵中原はここ5年間で年平均0.75%、武蔵新城では年平均2.18%と大幅な乗車人員の増加が見られる。武蔵新城駅周辺の人口増加率を小地域毎に見ると、全体的に増加基調にあるだけでなく、年平均8%も増えている場所がある。低利用地や工場がマンションに変わっていった武蔵新城は乗車人員で武蔵中原を逆転した。しかも武蔵新城に関しては利用客が今後さらに増えていきそうなのだ。

中原区・高津区の小地域毎における人口増加率。薄い緑が年平均3%までの人口増加地区、濃い緑が年平均3%以上の人口増加地区(2010年・2015年の国勢調査を基に筆者作成)
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