武蔵小杉駅、タワマン以外にもある混雑原因

南武線沿線が発展、横須賀線に乗り換え殺到

戦後は経済発展に伴い市街地が形成されていくが、商業エリアは東急電鉄の武蔵小杉駅の西と南武線の北にわずかに形成されるにとどまり、東急電鉄武蔵小杉駅の東側はガラス工場や印刷工場が立地する「工場のまち」だった。これが2000年代から始まる再開発に大きく寄与する。

再開発自体は1990年代から構想されていたが、加速したのは2003年に川崎市とJRの間で横須賀線の武蔵小杉新駅を改札する協定書を締結してからだ。武蔵小杉に横須賀線の新駅が開業することは、渋谷・新宿・大手町・品川など都心の主なエリアと横浜・鎌倉・湘南などの両方に1本で行ける立地になり、その範囲が広がることを意味していた。

東急電鉄武蔵小杉駅と横須賀線に挟まれたエリアは複数棟のタワーマンションが建つ(筆者撮影)

そこに大きな再開発エリアが現れたのだから、人気の場所にならないはずがなかった。工場や企業のグラウンドなどを、タワーマンションや複合施設に再開発する民間のプロジェクトが次々と立ち上がったのだ。タワーマンションは2007年ごろから次々と建てられ、現在建っているだけでも10棟以上。さらに新しい商業施設を内包した複合施設の開業で、一気にまちのイメージは変わっていった。

街の変化で横須賀線が大混雑

こうして武蔵小杉のまちは子育て世代を中心に絶大な人気を集めることとなる。再開発エリアの人口はタワーマンションの建設で1万人ほど増えたとも言われる。

この人口増加のあおりをうけたのが横須賀線と湘南新宿ラインだ。2010年には横須賀線の混雑率は181%から193%へ12ポイントも上がり、その後、首都圏トップクラスの混雑が落ち着く気配を見せていない。数字には上がらないが、湘南新宿ラインも同じように激しく混雑する。朝ラッシュのホームも危険な状態だ。

それだけではない。武蔵小杉駅へ入るための改札口の混雑も年々激しくなり、特に新南改札では列に並んでからホームに上がるまで5分程度かかることも珍しくなかったという。そのため、JR東日本は2018年4月に新南改札に向かい合うようにして朝7時~9時限定の臨時改札も設けた。この改札整備で少しは混雑緩和しているようだが、さらに混雑を分散化させるために、この度新たな改札口整備を決めたわけだ。

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