ドンキとユニーの共同店が急拡大しない事情

今春に6店開業も、当初の勢いは失速気味?

今年6月から都内のファミリーマート3店舗で共同運営を開始した(記者撮影)

さらに6月には、都内のファミリーマート3店舗で実験的に共同運営を開始。陳列棚を高くするなどドンキのノウハウを生かして駄菓子や酒類を充実させ、取扱商品を1.5~1.7倍に増やした。足元の売り上げは従来と比べ、1.25倍のペースが続いているという。

ウォルマートからの売却が取りざたされる西友についても、大原社長自身「興味はある」と断言するほど、GMSなどの事業再生に掛けるドンキの鼻息は荒い。「GMSは右肩下がり、コンビニも頭打ちの状況なのは誰の目にも明らか。これらのソリューションの決め手となる存在になれば、国内流通企業ナンバーワンとしての必要条件の1つを備えられる」(大原社長)。

地域需要を見極めた個店主義を徹底

2007年には破綻したGMS・長崎屋を買収し、経営を建て直した実績を持つドンキ。既存業態を再生するプレーヤーとして頭角を現した背景には、他社と一線を画すビジネスモデルの強さがある。

同社の特徴の1つが、地域の需要を見極めた個店主義の徹底だ。仕入れや価格設定は本部ではなく、各店舗の社員主導で行われる。近隣店の動向を徹底的に調べ上げ、最適な価格や商品構成を現場で判断する。社員の給与は評価給のウエートが高く、担当する商品群の売上高や粗利益、在庫回転率が如実に反映される。

食品やPB(プライベートブランド)に偏重しない商品構成で、売り場の“ワクワク感”を煽るのもGMSにはない手法だ。長崎屋買収後から生鮮食品を強化してはいるものの、玩具や雑貨、家電を多品種取りそろえ、売り上げの約7割が非食品。PB「情熱価格」の売り上げ構成比は約1割にとどまり、あくまで「PB強化ではなく、その時々で売れそうな仕入れ品を多数そろえて“編集”することを重視」(同社幹部)する方針で、成長を続けてきた。

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