オウム真理教は幹部死刑執行でも終わらない

後継団体の不気味な動きや海外での摘発も

松本死刑囚ら7人の刑執行を受けて号外が配られた(写真:AP/アフロ)

13人が死亡、6000人以上が負傷した1995年3月の地下鉄サリン事件はじめ計13件の凶悪犯罪で殺人罪などに問われ、死刑が確定したオウム真理教元代表の麻原彰晃(本名・松本智津夫)ら7人の元教団幹部に対して、2018年7月6日、東京などの4拘置所で死刑が執行された。また、「オウムの殺し屋」と恐れられた小池(旧姓・林)泰男ら残る6人の元教団幹部に対しても同月26日、3拘置所で死刑が執行された。これで一連のオウム事件における死刑囚13人全員の刑が執行されたことになる。

麻原の執行当日の様子を、立ち会った刑務官らの話に基づき再現しよう。

「何をする。バカヤロー」

午前7時に独房で目を覚ました麻原は朝食をきれいに平らげた後で突然、刑務官に出房を促され、運命を悟ったのか思わず「チクショー」という叫び声を上げた。刑務官に両腕を抱えられ、うす暗い廊下を歩いて、執行前に僧侶らの説諭を受ける教晦(きょうかい)室に入る。

「松本智津夫君。残念ですが、法務大臣から刑の執行命令が来ました。お別れです」

拘置所長がそう伝えた途端、麻原の身体が激しく震え出した。彼は教誨を受けず、遺言も残さなかったが、遺骨の引取先としてすでに教団から離脱した四女を指定したという。

《麻原は午前8時過ぎ、抵抗することなく執行された》と報じられたが、実は激しく動揺し、「何をする。バカヤロー」と泣き叫び、刑務官が後ろから羽交い絞めにしてやっと目隠しをし、後ろ手に手錠をかけ、4人がかりで死刑台の上に立たせてロープを首に巻き付けた。

執行直前、麻原はブルブルッと身体を震わせて手足を力いっぱい突っ張り、ゴクッと生つばをのみ込んだという。

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