語彙力がない子は「全教科の成績」が伸びない 東大生が断言!「問題文が読めない子」も多い
正解は「×」です。偏在とは「偏って存在していること」であり、遍在とは「広く行き渡って存在していること」を言います。「偏」と「遍」で、まるっきり意味が逆なんです。だから「レアメタルは『偏在』はしているけれど、『遍在』はしてはいない」のです。
こんな風に、語彙力のあるなしで、はっきり成績が分かれてしまうのです。
文章で説明する力は語彙力に左右される
そして、語彙力がなくていちばん困るのは「説明」できないということです。
たとえば受験では「記述問題」があります。自分の考えを記述で説明する問題です。こういった問題ではすべて、自分で言葉を考えて答えなければなりません。そうすると、もう本当にかわいそうになるくらい語彙力で点が引かれてしまう。「こうなる確立は1/6」と回答してしまうミスを、僕は受験生を教えていて本当に何度も見ています(正しくは“確率”です)。
また、言葉のミスがなくても「青年トルコ革命は、日露戦争で日本が勝ったから『俺らもこれに便乗しよう!』といって軍人が起こした革命なんだけど、これをどう説明したらいいんだ!?」といったこともあります。
「語彙力がないのでどう説明していいのかわからない」ために点数が低くなってしまうことが多いのです(ちなみに僕なら「青年トルコ革命は、日露戦争での日本の勝利が軍人に大きな『刺激』を与えた結果『誘発』された」などと答えます)。
これって、もはや受験とか関係ないですよね。日常生活においてでも、人に何かを説明しなければならないタイミングは多いです。そんななかでも、語彙力がないと長ったらしい、よくわからない説明になってしまいがちなんです。
そして、他人にも説明できないばかりか、語彙力がないと自分にも説明できません。
たとえば、僕の昔のノートもそうだったのですが、語彙力がない子のノートを見ると、多くの場合、授業や参考書で書いてあったとおりにしかメモしていません。自分の頭で考えて補足説明を加えたり、わかりやすくするために書き直したりといった「整理」が一切ないんです。
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