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国際連盟のトップはロシア系マフィア幹部か

米財務省OIAは、全部で17ある情報機関で構成される米国のインテリジェンス・コミュニティ(IC)の一角を成している。

テロ・金融情報担当財務次官の傘下には、OIA担当と「テロ組織金融」担当のそれぞれの次官補が置かれ、さらに「外国資産管理室(OFAC)」「金融犯罪対策ネットワーク」の部門がある。

ブラザーズ・サークルの組織と幹部の行為が証拠付けられたので、OFACが大統領令に従って、(1)彼らの在米資産の凍結(2)彼らとの取引禁止――を命令したというわけだ。

財務省情報機関は、専門的知識や手段を駆使して彼らの金融取引を追跡、さらに携帯電話の盗聴なども行っているといわれる。

OIAの情報工作とOFACによる制裁は、昨年までの国連安全保障理事会による一連の対北朝鮮制裁決議を受けた「2次制裁」で効果を発揮し、北朝鮮側を追い詰めた。決議で制裁の対象となった北朝鮮系商社や中国企業などの取引業者のネットワークを洗い出して、取引業者に対して上記(1)(2)の制裁を科し、安保理決議を順守させたことになる。

融通無碍な組織形態か

奇妙なのは、OFACが2017年12月22日、新たなロシア系マフィアの組織名を発表し、その幹部ラヒモフ氏ら10人を対象に、同様の金融制裁措置を発表したことだ。2012年に制裁を受けたのと同じ者が違う組織名で再び制裁を受ける、という形となっている。

新たに指名された組織名は「シーブズ・イン・ロー(Thieves-in-Law)」。直訳して「法律内の盗賊」としても、意味が通じない。マフィアの掟を守る、という逆説的な名称かもしれない。

米財務省の発表によると、歴史的にはこの名前の組織はスターリン時代の旧ソ連の刑務所内が発祥の起源だという。犯罪で得た利益のみで生き、他の関連組織を支援する、といった掟を守る誓いをして、メンバーとして認められる。犯罪活動や縄張りの再調整、新しい掟の決定などは集会で決定する。

ソ連崩壊後、活動領域は旧ソ連全域、欧州、米国内にも拡大し、大規模な犯罪組織に発展、マネーロンダリングや恐喝、買収、強盗などさまざまな活動を展開しているようだ。

ラヒモフ氏について財務省は、シーブズ・イン・ローに「物質的支援」をしたり、「ビジネス上の協力」をしたりしている、としている。また「かつての恐喝や自動車窃盗から、ウズベキスタンのリーダー的犯罪者となり、ヘロイン密輸の大物になった」とみている。しかし、ブラザーズ・サークルとシーブズ・イン・ローの違いについては不明だ。

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