1日1万歩も!パ・リーグ「歩数計アプリ」の効果 ダウンロード数がファンを中心に5万件突破
「健康にいい」は、マズローの欲求5段階説で言えば、下から2番目の『安全欲求』を刺激するワードであり、安全で平和、経済的にもおおむね満たされている現代の日本人には響かない。
「そもそも、自治体はマーケティング戦略が不十分なままメッセージを発信したり、事業を実施している場合が多いので、届けたい対象にメッセージやサービスが届いていないこともある」と鎌田助教は現状の健康政策の課題を指摘する。
「そのうえ、多くの健康づくりキャンペーンが、健康のために○○しましょう、といった、『安全欲求』訴求型のアプローチを続けている。これに対し、パ・リーグウォークはより高位の欲求である『承認欲求』や『帰属欲求』を刺激する仕掛けになっている」(鎌田助教)。
特定のチームを応援していることで『帰属欲求』が満たされ、ランキングで自分の順位がわかることで『承認欲求』が満たされ、1万歩を達成し、その都度送られてくる選手画像のコンプリートを目指すことで『承認欲求』(人によっては『自己実現欲求』)が満たされる。
選手図鑑は1万歩達成の証明
ソフトバンク・ファンでパ・リーグウォーク・ユーザーでもある50歳代の男性は、「選手図鑑が欲しいから、というのではなく、あと1000歩で1万歩だと思えば、なんとなく頑張ってみようかと思う。選手図鑑は1万歩を達成したことを証明してくれるもの、という感覚」だという。
PLM社は、「パ・リーグウォークが目指しているのは、楽しんで使っていたら自然と健康になっていた、というサービス。いまだ発展途上段階なので、ユーザーの声をもとに進化させていきたい」という。
このアプローチ、笛吹けど踊らず難儀をしている施策のヒントになりそうだ。
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