なぜ「40歳以上・日本男性」の3割が肥満なのか 6割超が「週2回以上30分以上の運動」をしない

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国は、健康増進法に基づき「健康日本21(第2次)」において、性年代ごとに「運動習慣がある者(1回30分以上の運動を週2回以上実施し、1年以上継続している者)」の割合の目標値を定めています。

目標値は、65歳以上男性が58%、女性が48%です。現役世代は、仕事や家事等で十分な時間を割くことが難しいことが運動を実施できていない大きな要因と考えられているため、目標値は男性が36%、女性が33%と、65歳以上と比べて低く設定されています。

しかし、厚生労働省の「国民健康・栄養調査」によると、性年代別に時系列でみると、運動習慣がある者の割合は男女とも60歳以上で増加傾向があるものの60歳未満では、残念ながらどちらかといえば低下傾向です。

運動をしない理由は「時間がない」

文部科学省の「体力・スポーツに関する世論調査」によると、運動をしない最も大きな理由が「時間がない」です。今回紹介した40~50歳代男性も、多くの時間は取れない年代でしょう。また、今回の結果から、5年間のうち3年間運動をしていても普通体重に改善しているのは4分の1程度と、効果が見えにくいのかもしれません。

しかし、運動には、肥満防止以外にも、高齢期の運動機能維持、ストレス解消等、さまざまな役割があることが知られています。まずは休日だけでも、体を動かして爽快感を味わってみてはどうでしょうか。

村松 容子 ニッセイ基礎研究所保険研究部 准主任研究員

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むらまつ ようこ / Yoko Muramatsu

死亡・疾病発生リスクについて、統計的にその発生状況を算定すること、および、消費者調査を通じて消費者がどのようにリスクに対応するのかを研究。国が公表している疾病統計以外にレセプトデータ、健診データ、健康に関する消費者の意識調査などを使ってさまざまな視点から分析している。ニッセイ基礎研究所の著者ページはこちら

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