日大報告書を格付け委員会が酷評した理由

格付けした委員8人のうち7人が「D」評価

D評価を付けた久保利弁護士は、各種報道などから日本大学にみられる「理事長独裁制」「専制君主的」が、どのような形で最終報告書に書かれるか期待していたが、十分な説明は書かれていないことに不満を示した。「最終報告書では、日大という組織のでたらめなガバナンスが俎上にのぼっていない。『説明責任を怠った』『事後的な処理をうまくやらなかった』と書かれているが、ガバナンスについてはほぼ触れていない。問題の立て方が違う」と第三者委員会の姿勢を批判した。

そして「第三者委は疑問をはっきりと追及しなかったのか。追及していないからダメだというのが僕の根本的な評価。報告書はとてもではないが高くは評価できない」と語った。

国廣弁護士「ファクトがない」

国廣弁護士も「(調査結果に)ファクトがない。評価だけ」と厳しく断じた。第三者委に課されていることとして「一番大事な問題は本当の原因を追究すること。作り出した原因をとりあげなければいけない」としたが、「一番の元凶(であるトップ)に触らないで守った」と原因について深く追求していないことを指摘した。

また、調査の進め方にも疑問を投げかけ、「理事長へのインタビューをやるだけでも(問題の)本質が出ると思うが、そもそもインタビューをやったのかもわからない」と付言した。

今回の日大アメフト反則問題を「2つの不祥事の複合型」と位置づけたのは、D評価を下した竹内朗弁護士。今回の事案を「指導者の学生に対するパワハラ的な不正行為」「日大における危機対応の失敗」の2つと捉えるべき問題とした。

最終報告書では「競技部任せの『我関せず』の態度を取り続け、およそ当事者意識を欠いたまま、危機対応責任者として、自ら率先して適切な措置を指示することもなかった」「今なお公式な場に姿を見せることもなく、自らの見解を明らかにすることもなく、およそ一切の外部発信を行っていない状況にある」と書かれている。

竹内弁護士はその指摘は妥当なものとする一方で、「論評の根拠となるファクトがステークホルダーの知りたいこと。だが、十分な調査をしたとはいえない」と批判した。

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