なぜ日本人はトルコリラで大損をするのか 年利17%以上なのに儲からないのはなぜ?

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さてここで、3つめの視点です。失敗している人ができないことの一つとして「損切り」が挙げられます。カーネマンは行動ファイナンス理論の一つである「プロスペクト理論」の中で、人々が損切りできない理由を、例を挙げて、こう説明しています。
今、(1)7500ドルの確実な損失を受け入れるか、もしくは、(2)75%の確率で1万ドルを失うか、25%の確率で何も失わないかという賭けをするか、の選択を迫られていると仮定します。

実は、この2つの選択肢における「損失の期待値」は、どちらも7500ドル((2)の期待値の計算式は1万ドル×0.75+(0ドル×0.25))です。読者の皆さんは確実に損することを選ぶのか、それとも賭けを選ぶでしょうか?

「損をしなくても済むかも」という「損失回避性」

この場合、ほとんどの人々は後者を選ぶことでしょう。その理由として人々は損失を被るのが嫌だからです。不確実な選択肢は自分が損をしないでも済むかもしれないという希望をもたらします。ダニエル・カーネマンはこの現象を「損失回避性」と呼んでいます。

「プロスペクト理論」では、投資家が損を出して売却する、ロスカットを回避したいという思いがあることを示しています。

別の例(質問は2つ)を出しましょう。

質問1 ここに1000万円あります。どちらを選びますか?
(a)何もせずに1000万円をそのままもらう
(b)じゃんけんに勝ったら2000万円もらえるが、負けたら何ももらえない

質問2 あなたは、ある事故を起こして1000万円の借金を背負いました。どちらを選びますか?
(a)じゃんけんに勝ったら借金を帳消しにするが、負けたら借金が2000万円になる
(b)じゃんけんをせずにおとなしく1000万円の借金を背負う

読者の皆さんはどちらを選びますか?

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