プログラミングで鍛えられる「仕事力」の本質 問題を深く考察し解決へと導く思考が必要だ

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IT化が進む現代社会において、圧倒的にプログラミングがわかる人材が不足しています。そうした時代背景が、小学生からのプログラミング教育必修化の理由になっているにもかかわらず、会社をたたんだエンジニアの山田さん、次々とクビになるプログラマーの武田さん、2人に欠けていたのはいったいなんだったのでしょうか?

プログラミング教育必修化の真の目的

IT業界に縁がない方からすると不思議なことかもしれませんが、山田さんや武田さんのように、実はいくらプログラミングの知識やスキルが高くてもそれだけではうまくいきません。

企業がエンジニアやプログラマーに求める能力は、一定のスキルだけにとどまらず、つねに新しいことを学ぶという姿勢のほかに、「コミュニケーション能力」と「問題解決能力」があげられます。特に、コミュニケーション能力は必要不可欠と言っても過言ではないでしょう。コミュニケーション能力を要求される理由として、これはIT業界に限りませんが、1つのプロダクトをつくる場合はチームで動くことがほとんどです。

このチームプレーをスムーズに導く要となるのがコミュニケーション能力なのです。次に「要件分析」と言って、クライアントが何を作りたいのかを的確に把握するためにもコミュニケーション能力は欠かせません。また、ある程度の年齢に達すると、管理職として、若いエンジニアを指導する立場になることを求められます。ここでもコミュニケーション能力は重要なのはおわかりになりますよね。

偉そうに語ってしまいましたが、実は私自身も小学生の頃からプログラミングを得意としていた人間ですが、人付き合いやコミュニケーションは得意なほうではなく、若い頃はそのことで随分と空回りしてきたものです。ですが、そんなふうに、決して社交的なほうではない自分が、小学生で起業し、これまで30年もの長い歳月、続けてこられたのは、「創造力」が普通の方より高かったからだと断言できます。

実はこの「創造力」こそが、プログラミング教育必修化に合わせて、よく耳にするようになった「プログラミング的思考」と深く関連しているのです。この言葉の概念もいったいどういうものなのか? 人によって理解の仕方がまったく異なっているようです。

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