「ラジオ」止まらぬ高齢化、若者呼び戻せるか

スマホ・AIスピーカーで変わる音声メディア

「コンテンツさえ良ければ人は集まってくる」。ラジオ局関係者からは一様にこんな声が聞かれる。J-WAVEの神田竜也・取締役編成局長は、「コンテンツの質は大前提。世の中にこれだけ良いコンテンツがあふれているのに、それだけでは不十分。いかに(ラジオのことを)知ってもらうかが重要」と指摘する。その意味でradikoへの期待は大きい。広告費の動きもその現れといえる。

とはいえ、スマホという空間は競合するコンテンツであふれている。いくらradikoでユーザーを集められても、結局はコンテンツの質が担保されなければつなぎ留めることはできない。

独自色出そうともがくラジオ各局

独自性を強く打ち出すのが、文化放送だ。「A&G(アニメアンドゲーム)」と呼ぶ戦略を展開し、アニメやゲームのファンの取り込みに力を入れる。夜の時間帯の編成を「A&Gゾーン」として人気声優の番組で固めているのだ。さらには「超!A&G+」という、アニメとゲームに特化したネットラジオも毎日ほぼ終日放送。必要なリソースは2倍になるが、この戦略は「利益貢献している」(関根英生・編成制作部長)という。

文化放送はアニメ・ゲーム関連のコンテンツを充実させている(写真:文化放送)

このようなターゲットを絞った番組展開に関しては、J-WAVEの神田氏も「ラジオは対象を絞らないとダメ」と強調。TBSラジオの門田庄司編成部長は自局の風土を「個性のぶつかりあい」と、同社編成部の野上知弘氏は「番組それぞれにファンがいる。その集合体がTBSラジオだ」と言い、聴取率トップの自信を見せる。

ラジオ各局はradikoからデータ提供を受け、どんなリスナーがどんな番組を聴くのか・聴かないのかという聴取動向が「見える化」できるようになった。ここ数年はニッポン放送の『オールナイトニッポン』に俳優の菅田将暉さんやアーティストの星野源さんがパーソナリティとして参加。TBSラジオは長年続けてきた野球中継から撤退し、若者向けの帯番組をスタートさせるなど、各局の活発な編成見直しも見受けられる。

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