44歳男性が子持ち女性との結婚を決めたワケ 真剣に結婚を考えた女性も過去にはいたが…

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まだ事実婚状態。会社を立ち上げたばかりで仕事も日々忙しく、毎回病院にも付き添ってあげられない。また、まだ親族ではないので手術の同意書にサインもできない。

「なので、実家に帰したんです。がんといっても、今は早期発見ならば治る時代。田舎なら空気もいいし、親元で完治させてこいと。治ったら迎えに行くから、そのときは正式に結婚をしようって」

そこから毎日メールのやりとりをしていたのだが、年が明けて春になった頃、『あんまり体調がよくない』という。

5月のある日、建設現場にいたら携帯が鳴った。出たら恭子の従兄弟からだった。

「前に何度か会ったことがあったんで、『お、どした? 元気か?』と言ったら、『実は、恭子が今朝亡くなりました』と。最初は、何を言ってるのかわからなくて、現実が受け入れられなかった。絶対治って帰ってくると思っていたから。電話を切った後に、その日組んでいた足場の一番高いところに登って、ワンワン大泣きしました」

誰にも泣き顔を見られたくなかった。泣いても、泣いても涙は止まらなかった。

8月に入籍する理由は

そんな経験を経てきたからこそ、縁あって出会った幸恵や美和と温かな家庭を築くことを、河野は心から望んでいる。

ゴールデンウイークには、幸恵の両親にあいさつもすませた。8月には両家が顔合わせをし、入籍をし、親子3人の暮らしが始まる。8月にしたのは、2学期のタイミングで美和が転校できるようにするためだ。

そして、河野はこう締めくくった。

「自分が惚れるよりは、惚れられたほうが幸せ。求めるよりは、求められたほうが幸せ。ただね、相手が思ってくれている以上のものをオレは返したいですよ。それは、一生をかけてね」

不器用に生きてきた男がつかんだ幸せ。おめでとう。幸せにね!

鎌田 れい 仲人・ライター

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かまた れい / Rei Kamata

雑誌や書籍のライター歴は30年。得意分野は、恋愛、婚活、芸能、ドキュメントなど。タレントの写真集や単行本の企画構成も。『週刊女性』では「人間ドキュメント」や婚活関連の記事を担当。「鎌田絵里」のペンネームで、恋愛少女小説(講談社X文庫)を書いていたことも。婚活パーティーで知り合った夫との結婚生活は19年。双子の女の子の母。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイトはコチラ

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