「ZOZOスーツ」に感じる"モヤモヤ感"の正体 「ファッションの価値」はどうなっていくのか

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自分のリアルサイズを知ることはメンズファッションにとって重要なことだ。ある男子は ZOZOSUITの結果を、日ごろ鍛えている自分のボディラインをチェックするのに活用しているという。トライアスロンまでする彼にとって、自分の体型をアプリでビジュアル化して見ることはある種エクスタシーだ。ボディラインに自信のある彼に限らず、多くの男子にとって、自分の体を詳らかに見せられることはストレスにならないようだ。

一方、女性にとって、サイズは“最高機密”事項だ。

多くの日本女性がうなずくと思うが、女性には「9号信仰」「Mサイズ信仰」がある。自分のサイズは「標準である」という思い込みと希望だ。

よっぽどの人でないかぎり自分のスリーサイズを正確に把握していない。みんななんとなく「Mかな?」で済ませている。ルミネあたりにあるブランドの服もほとんどが「フリーサイズ」と呼ばれるワンサイズだったりする。たくさんのサイズを用意することはメーカー側の負担にもなるので、日本ブランドのサイズ展開はせいぜい「SML」の3サイズ止まりで、それも大半は「M」ということになっている。

世界では異色、日本女性の「Mサイズ信仰」

海外ではそんなことはない。身長172cmの私も日本では「でかいひと」であるが、海外に出れば「普通体型」と言われる。だから買える服が増えてうれしくなる。

アメリカでのデパートでは普通でも0から16までは優にそろえている。それが当たり前なのだ。ワンサイズしかない、なんて言ったら「差別だ!」となるからだ。

人種、性別と同様に海外ではサイズも“ダイバーシティ”(多様性)の時代だ。NYコレクションで「プラスサイズモデル」として有名なアシュリー・グラハムは身長176.5cm。スリーサイズは上から96・75・114cm。洋服のサイズは、日本でいうところの19号(5L)に相当する。その彼女が人気ブランド「マイケルコース」のショーでランウェーを歩く。有名グラビア雑誌の表紙に登場し、「世界でいちばんセクシーな体」と言われる。

日本の渡辺直美も自身で「PUNYUS」というビッグサイズブランドを発表。インスタグラムのフォロワーが800万人いる彼女は、『TIME』誌で「世界で最も影響力ある25人」に選ばれるほど、世界的にダイバーシティな存在として注目されている。

新生ZOZOのロゴマーク(撮影:梅谷秀司)

こうした「多様性」を、スタートトゥデイも意識している。今回のZOZO発表会の目玉のひとつでもあったのが、新しい社名とロゴ、そしてイメージムービーだった。

新生ZOZOのロゴには秘密がある。丸、三角、四角で構成されたそのロゴは、それぞれ色も形も違うが、その面積は一緒。つまり人種も肌の色も性別も体型も違っても、みんな一緒の人間なんだ、というメッセージだ。

前澤氏の言う「人が笑顔になる服」「人と人をつなぎ合わせるきっかけを作る」「笑顔から世界平和を目指す」という言葉。これは同社の「Be unique. Be equal.」という社是につながっている。

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