時価総額の大きい米国ETF100銘柄ランキング

『米国会社四季報』収録データをもとに発表

日本の個人投資家は債券投資に対する馴染みが薄く、関心もそれほど高くない。現物では個人向け国債と社債が少々、国内ETFもあるにはあるが売買高はほとんどなく、投資信託を利用するというパターンが大半だ。しかも国内債券はゼロ金利の長期化で利回りはほとんど期待できず、外債投資は人気だった毎月分配ファンドへの風当たりが強まるなど、選択肢は限られている。

一方の米国は、短期から超長期まで国債を中心として、ソブリン債やモーゲージ債、また社債も投資適格債券からハイイールド債までタイプ別に、あるいはそれらをすべて含む総合タイプのETFが用意されている。そんな債券ETFからは、9位に「iシェアーズ・コア・米国総合債券市場 ETF」(AGG)、16位に「バンガード・米国トータル債券市場 ETF」(BND)がランクインしている。どちらも国債などのソブリン債と格付けの高い社債等を組み入れる、いわゆる投資適格債の市場全体に投資するタイプのETFだ。AGGの直近の組入比率は、国債38%、モーゲージ債27%、社債15%、金融機関債8%、BNDの組入比率は国債42%、モーゲージ債21%、社債16%、金融機関債8%で、ほぼ同じようなポートフォリオとなっている。

債券ETFは価格の変動がそれほど大きくないため、リスクを抑えた運用には有用だ。だが直近は米金利が上昇局面にあることから価格は低下傾向にあり、直近1年間の収益率は両者も含めわずかにマイナスとなっている。もっとも、債券ETFの最大の魅力は毎月分配金が支払われる点にあり、債券ETFで毎月インカムゲインを得ながら、株式ETFでキャピタルゲインを狙うという戦略も可能だ。

 ETF市場の拡大・充実によって個人投資家の運用の幅は格段に広がった。原則インデックス運用なのでわかりやすく、投資家層の裾野を広げることにも貢献しているはず。ただ、冒頭示したとおり日本のETF市場はまだ小さく、本来の機能を果たせないでいる。

さて、そこで米国ETFの出番だ。本稿で紹介したランキング上位のETFは資金が集まる人気の高い商品であり、さらに売買高が多ければ狙った価格で売買しやすいということでもある。つまり本ランキングは米国への投資がはじめてという投資家の方々にも安心して取引できる銘柄の一覧ということがいえよう。

日本で人気のETFは?

ちなみに日本で人気のETFは何か。楽天証券の売買代金トップ3(2018年6月17日~6月23日時点)は、1位がVOO、2位が米国、日本など世界47カ国の株式に投資する「バンガード・トータル・ワールド・ストック ETF」(VT)、3位がQQQ。SBI証券の売買代金トップ3は、1位がQQQ、2位がAGG、3位がVOOだった。

VTはSBI証券でも8位と人気だが、ランキングでは時価総額1.3兆円で48位、1日平均売買高も100万口を下回っており、米国での人気は日本ほどではないようだ。

最後に、『米国会社四季報』では今回のランキング掲載のETFを含む、日本の証券会社で取引できるすべての米国ETFの情報を掲載している。個別企業もETFも、米国株投資のお供に『米国会社四季報』を活用いただければ、関わる者としては望外の喜びである。

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