職場の20代が「経営批判」を始めた時の対処法

「経営は現場のことわかってるんですか?」

「経営陣は現場を理解していない」と言って来たらどうしますか?(イラスト:OCEANS)
30代~40代のビジネスパーソンは「個を活かしつつ、組織を強くする」というマネジメント課題に直面している。ときに先輩から梯子を外され、ときに同期から出し抜かれ、ときに経営陣の方針に戸惑わされる。しかし、最も自分の力不足を感じるのは、「後輩の育成」ではないでしょうか。20代の会社の若造に「もう辞めます」「やる気がでません」「僕らの世代とは違うんで」と言われてしまったときに、あなたならどうしますか。ものわかりのいい上司になりたいのに、なれない。そんなジレンマを解消するために、人材と組織のプロフェッショナルである曽和利光氏から「40代が20代と付き合うときの心得」を教えてもらいます。

視点が変われば、組織の見え方は違ってくる

今回のテーマは、「誤解」です。これまで多くのクライアント企業向けに人事コンサルティングをしているのですが、必ず最初は社員の皆様へのインタビューから始めることにしています。

当記事は、『OCEANS』の提供記事です。元記事はこちら

インタビューの内容は「自社組織についてどう思うか」「何が強みで何が弱みか」「組織の課題は何か」……等々。

自分の所属する組織をどのように理解しているのかという「心理的現実」(本当かどうかはわからないが、とにかくその人は組織をそう見ているという「心の現実」)をたくさん集めるものです。

対象は、管理職や一般社員、職種別、年代別、地域別など、組織を見る視点が変わりそうなセグメント割りをしていただいて、できるだけ網羅するようにしています。視点が変われば組織の見え方は違ってくるからです。

実際、多くの会社では同じことについて驚くほど違う意見が出てきます。初めて人事コンサルティングや人事部長などの仕事をする人は、「一体、何が本当なのか」、先の心理的現実ではなく、本当の現実が何なのか、すぐにはわからなくなることでしょう。

「群盲、象をなでる」のことわざに似ている

例えば、経営陣についての評価。

本稿のタイトルのように、「うちの経営陣はまったく現場のことがわかっていない」と言う人がいたかと思えば、「うちの社長は現場主義で、日々我々が何をしているのか、個別具体的に把握している」という人がいたりします。

言葉は悪いですが、まさに「群盲、象をなでる」です(私は、ブラインド・サッカーのワークなど参加しており、目の見えない人が見える人よりも物事の本質を理解できない、などということはないのはもちろん承知しています)。

つまり、自分の視点から見える景色から全体を勝手に想像し、それが組織だと認識してしまうということです。

次ページ先のことわざで言えば…
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