災害時におカネは一体いくらもらえるのか 災害弔慰金なら最大500万円が支給される

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ここまで自然災害が起きた際に支給されるおカネや借りることができるおカネについて説明してきましたが、あらかじめ損害に備え、建物の被害を最小限に抑える努力をすることも大切です。

特に1981年5月31日以前に旧耐震基準で着工された住宅については耐震性が不安視されており、必要に応じて耐震補強を行う必要があるでしょう。もし、ご自身の自宅がこれに該当しなくても、ご実家などの着工時期を確認してみてください。

実は、全国の自治体では、耐震診断の費用や耐震補強のための設計費用、工事費用の助成などを行っています。助成の内容や金額は自治体によって異なりますが、東京都世田谷区の例では、補強設計費用として30万円、耐震改修工事費として100万円を上限に助成しています。自治体に相談、申し込みをし、自治体が指定する業者に依頼することが条件になっているのが普通なので、勝手に診断を受けたり、工事をしたりせず、まずは自治体に問い合わせましょう。

ブロック塀の撤去費用を助成する自治体も

さらに1981年5月までに着工した住宅に耐震改修工事をすると、所得税が軽減される「住宅耐震改修特別控除」という制度もあります。

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一定の耐震基準を満たす耐震改修を行えば、標準的な工事費用の10%(最高25万円)が所得税から控除されます(自治体から改修費用の助成を受けた場合はその額を引く)。このような制度が設けられているのは、耐震性を高めることが重要であるからにほかなりません。

また、ブロック塀などの撤去について助成を行っている自治体もあります。たとえば東京都小平市では、道路に面した高さ1メートル以上のブロック塀、石塀、レンガ塀などを撤去したり、撤去後に新たに塀を築造したりする場合について助成金を交付する制度を設けています。

撤去に対する助成額は、撤去費用の9割または撤去する塀の規模などに応じた額(いずれか少ないほうの額。上限12万円)となっています。大阪府北部地震では、ブロック塀の倒壊による悲しい事故がありました。あのような悲劇は二度と起きてほしくありません。

何か利用できる制度はないか、自治体からの情報や正しい口コミ情報などに注目しましょう。日頃から、社会保障や公的支援について知っておくことが大切です。

井戸 美枝 ファイナンシャルプランナー

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いど みえ / Mie Ido

神戸市生まれ。 関西と東京に事務所を持ち、年50回以上搭乗するフリークエントフライヤー。講演や執筆、テレビ、ラジオ出演などを通じ、生活に身近な経済問題をはじめ、年金・社会保障問題を専門とする。『世界一やさしい年金の本』(東洋経済新報社)、『知らないと損をする国からもらえるお金の本』(角川SSC新書)、『現役女子のおカネ計画』(時事通信社)、『一般論はもういいので、私の老後のお金「答え」をください!』(日経BP)『親の終活、夫婦の老活 インフレに負けない「安心家計術」』(朝日新書)など著書多数(ホームページ​経済エッセイスト井戸美枝FBページ)。

 

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