留学という名の現実逃避が何も生まない理由 「なんとなく留学」ほど無意味なものはない

✎ 1〜 ✎ 170 ✎ 171 ✎ 172 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

反対に何の目的もなく留学をした人たちは、言葉は辛辣ですが、何も変わらずに帰ってきたケースが大半でした。

私の学生時代は就職氷河期と言われていたこともあり、卒業が近くなると就職活動を避けて、もっともらしい理由をつけて留学する人たちもいたほどですが、その後彼らの活躍を聞いたことはありません。

つまり、目的がないアクションに対しては何のリターンも得られないということです。

大学に行くケースも同様

これは留学にかかわらず、国内の大学に行くケースも同様です。「日本の大学に行っても英語ができるようにならない」。そういう人は沢山いますが、はたして本当でしょうか?

私は21歳で初めて海外に数カ月勉強に行くまでは日本でしか教育を受けたことはありませんでしたが、その前の段階ですでに英語でのコミュニケーションは問題ないレベルになっていました。

将来仕事で英語を日本語同様に使えるレベルになって自分自身の差別化の1つにしたいという目的があったうえで勉強していたので、本気勝負だったからこそ結果もついてきたのだと思います。

目的のない受け身の勉強だったか、具体的目的のある本気の勉強だったかの違いでしかありません。

英語をマスターした私自身の勉強方法の詳細はここでは割愛しますが、要は何事も「何かないかな」「誰かが何とかしてくれる」という受け身のスタンスでは何も始まらないし、何も起こらないということです。

自分探しで旅に出る――。これも一緒で、旅に出て自分を探せた人なんてわずかです。ちょっと口が達者になって帰ってくる程度で終わります。

具体的な目的をもったアクションのみが具体的なリターンにつながるのです。

したがって、田中さんも日本にせよアメリカにせよ、大学での勉強を自分の人生の中でどう位置付けるかを考えるのが先です。

次ページ勉強対象を絞る必要はない
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事