「ナンバープレート」の知られざる深い味わい この蘊蓄100章は思わず人に話したくなる

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ナンバープレートにまつわる蘊蓄(写真:Solidago/iStock)
モノ情報誌のパイオニア『モノ・マガジン』(ワールドフォトプレス社)と東洋経済オンラインのコラボ企画。ちょいと一杯に役立つアレコレソレ。「蘊蓄の箪笥」をお届けしよう。
蘊蓄の箪笥とはひとつのモノとコトのストーリーを100個の引き出しに斬った知識の宝庫。モノ・マガジンで長年続く人気連載だ。今回のテーマは「ナンバープレート」。あっという間に身に付く、これぞ究極の知的な暇つぶし。引き出しを覗いたキミはすっかり教養人だ。
この連載の一覧はこちら

01. 「ナンバープレート」とは、自動車等に取り付けられている番号の書かれたプレートのこと

02. 数字や文字、都市名等から成り、その材質は日本はアルミニウム製だが、世界ではプラスチック製が多くを占める

03. 政府や行政機関等によって発行されるが、EUのナンバープレートのように複数の国で統一されたものもある

04. その名は英語の〈number plate〉からきているが、米国やカナダでは「ライセンスプレート」と呼ばれる

ナンバープレートのはじまりは

05. ナンバープレートのアイデアが生まれたのは、1800年代後半の米国といわれている

06. 当時は移動手段として馬車がよく利用され、持ち主が自分の馬車を特定できるように数字のついた板を装着した

07. この馬車の数字プレートはあくまで個人によるもので、政府によって義務付けられたものではなかった

08. 1903年、米国マサチューセッツ州とウエストバージニア州でナンバープレート装着が政府によって義務化

09. 移動手段も馬車から自動車へと移りはじめ、他の地域でもナンバープレート装着が義務付けられるようになる

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10. 日本でも明治時代に入ると自動車が登場するが、当時はごくわずかな富裕層しか乗ることができなかった

11. 自動車は希少品で台数も少なかったため一般公道を走行する場合でもナンバープレートの装着義務はなかった

12. しかし当時の日本は信号機や道路標識等、道路交通の安全施設も未整備だったことから自動車事故が多発

13. そのため、明治政府は1907年に自動車のナンバープレート制度をスタートした

14. 当初は「4桁のアラビア数字」の表記だったが自動車の保有台数が少なかったため、所有者の特定は可能だった

15. ナンバープレートは義務付けられたものの、当時は今のようにすぐれた印刷技術もなく「手書き」が主流

16. 〈板〉装着の義務もなかったため、なかには車両本体に直接ナンバーを書き込む所有者もいたといわれている

17. 大正時代に入り日本でも自動車保有台数が増加したことで4桁の数字のほかに「地名」が付記されるようになる

18. 当時の地名表記は、東京都をのぞき「府県名」の頭文字をアルファベットで示したものだった

19. しかし判読しにくかったため、京都府は「京」、神奈川県は「神」という具合に頭文字の漢字1文字に改められた

20. 東京都が管轄するナンバープレートについては〈首都〉であることから地名はなく4桁の数字のみの表記だった

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