世界のエリートが説く、幸せなキャリアの法則 世界各国のグローバルエリートが送るキャリアアドバイス(1)

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 【グローバル・キャリア・アドバイス Vol.4】 
 自分がゴミのように扱われるのを許せば、ゴミのように扱われてしまう
Always focus on delivering a high quality, meaningful product/service to the customer/client. The money will follow. The more you focus on the money, the more you will find it eludes you. Carry yourself with dignity in the work place. Many people allow themselves to be treated like dirt simply in order to hold onto their jobs or to advance their careers.
If you allow yourself to be treated like dirt, then you deserve to be treated like dirt, and that is your ultimate value. However, it is your choice--you can always choose not to allow yourself to be treated like that, and believe it or not, you will find your bosses will respect you more for it (yes, even in IB).
Talk to people (aka 'network') as often as possible, and do so with a genuine desire to hear their stories and learn from their experience. Half of the lessons I've learned in my life are through the stories of others. If you can become genuinely curious about others, you can save yourself a lot of trouble, and make great friends and allies in the meantime who will help and support you in areas you never thought possible.
It's not just about going out and getting drunk with other folks; it's about genuinely caring about them and wanting what is best for them and to see them grow, whether or not you stand to gain anything by it. Your time and effort are not expensed; they are equity, and the returns can be prodigous.
 「常に高いクオリティの仕事をし、顧客に意味のある製品やサービスを提供すること。するとおカネはついてくるものだから。おカネに照準をあわせるほど、おカネをつかめないものだから。職場では威厳をもって。もしゴミのように自分が扱われることを許したならば、あなたはゴミのように扱われるはめになるし、それがあなたの価値になってしまう。これは選択の問題で、あなたはそのような扱いを受けないことを選べば、信じられないかもしれないが、あなたの上司はあなたをより尊敬するようになり、しかもこれは投資銀行ですら起こる現象なのだ。
 できるだけ多くの人、ネットワークと話して、その人たちの話を聞いて、その体験から学びたいという真の情熱を持つこと。人生で私の学んだ教訓の半分は、こうして他人の経験から学んだことなのだから。
 他人に対して本当の興味を持つことができれば、多くの問題を避けることができるし、あなたが想像もしなかった分野で助けてくれる友人や同志に巡り合えるもの。これは単に誰かれ一緒に酒を飲みに出掛けて、酔っぱらうことではない。これは本当に彼等・彼女たちを好きになり、あなたが何を得ようが得まいが、そんな友人の最善の未来を期待し、それを望むこと。すると時間は費用でなくなって、エクイティ(株)に代わるもので、そのリターンは莫大なものになるのだから」

 

<グローバルエリートからの講評>

彼女のキャリアアドバイスの中にはいろいろと重要な教訓が含まれているが、中でも興味深いのは「(部下が過酷な環境におかれがちな)投資銀行であろうが、自分の尊厳を守り、自分がゴミのように扱われるのを許してはならない」と語っている点である。

確かに人間は自分が相手にひどいことをしても、その相手がその立場を受け入れてしまえば、自分の行為のひどさに不感症になり、何をしてもらっても感謝どころかますますさげすんでしまう傾向を有している。

ちなみに自分がそのような扱いを受けることを許さないというのは、たいへん立派な忠告であるが、自己主張しても刃向かっても、上司や会社から“不可欠な存在”と思われていることがこの助言を受け入れるうえでの前提である。

仮に大したパフォーマンスを挙げておらず、会社からお荷物扱いされているのに、「私は自分がゴミのように扱われることを許さない!!」と勇んでみたところで、そのまま人事部に送られて解雇の憂き目を見るのが関の山であろう。ここでの重要なポイントは、自分の尊厳が踏みにじられているような環境にいるということは、自分が必要とされる職場ではないということであり、自分のためにも会社のためにも転職したほうがいい、ということなのかもしれない。

今回ご紹介したキャリアアドバイスの数々は、アメリカやヨーロッパ、アフリカのグローバルコンサルティングファームや投資銀行で活躍する友人に語ってもらったアドバイスだが、意外と世界のどこで働いても、またどんな仕事で働いても、本質的に共通するキャリアに関する教訓が多いことが見て取れる。今回の特集に人気があれば次回も引き続き、世界各国で働くグローバルな皆さんが実感するところの、キャリアアドバイスの数々をお届けしたい。

ムーギー・キム 『最強の働き方』『一流の育て方』著者

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Moogwi Kim

慶應義塾大学総合政策学部卒業。INSEADにてMBA取得。大学卒業後、外資系金融機関の投資銀行部門にて、日本企業の上場および資金調達に従事。その後、大手コンサルティングファームにて企業の戦略立案を担当し、多くの国際的なコンサルティングプロジェクトに参画。2005年より外資系資産運用会社にてバイサイドアナリストとして株式調査業務を担当した後、香港に移住してプライベート・エクイティ・ファンドへの投資業務に転身。英語・中国語・韓国語・日本語を操る。著書に『世界中のエリートの働き方を1冊にまとめてみた』と『一流の育て方』(母親であるミセス・パンプキンとの共著)など。『最強の働き方』の感想は著者公式サイトまで。

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