トヨタ、次世代クラウン・カローラの重大使命 「つながるクルマ」になった2大モデルを発表

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コネクテッドカーをめぐっては、すでに米ゼネラルモーターズ(GM)や独BMWなど欧米勢もサービスを始めているほか、グーグルやアップルといった米IT大手もスマートフォンと車載機器を連携させるサービスを展開する。ただ、トヨタはライバルとは一線を画す方針だ。

トヨタが掲げるのは、人が介在するというコンセプトだ。コネクテッド関連事業を率いる友山茂樹副社長は、「欧米勢もコネクティビティを重視するが、スマホが使えるかといった程度だ」と分析する。

ネットだけでなく“人”ともつながる

それに対して、トヨタが強調するのが、安全・安心だ。友山氏は「ジャストインタイムの安全・安心を24時間365日提供する」という。AI(人工知能)を用いた音声操作機能も搭載するが、有人のオペレーターが目的地設定やドライブサポートをする「コンシェルジュ」のようなサービスを重視していることが特徴だ。

メッセージアプリ「LINE」上で目的地を登録し、カーナビに送ることが可能だという(撮影:風間仁一郎)

具体的には、車両トラブル時にコールセンターから適切なアドバイスを受けることが可能。車両情報は瞬時に販売店とも共有され、その場で検査や修理のために販売店の予約もできる仕組みだ。

また、ドライバーの運転傾向をもとに、安全な運転やエコ運転の2つの観点で自動診断し、翌月の保険料が割引される保険プランとも連動する。メッセージアプリ「LINE」のトーク画面上でナビの目的地登録を行ったり、ガソリン残量や天気などの情報を得たりすることもできる。

トヨタが今後コネクテッドの進化の先に見据えるのが、ビッグデータの収集・分析だ。コネクテッドカーから取得した走行データなどの情報は、匿名化しながら、今後の自動運転の開発などに活用したい考えだ。

2016年にはビッグデータを活用して新しいサービスを開発する子会社「トヨタ・コネクティッド」も設立済み。米国のIT勢や欧州メーカーも膨大なデータを集めるが、トヨタは年間販売1000万台を超える車両規模を武器に本格化させる。

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