「危ないブロック塀」が野放しになる深刻原因 死亡事故が繰り返し起きているのだが…

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ブロック塀が倒壊した大阪府高槻市の現場(記者撮影)

6月18日に起きた大阪北部地震では、大阪府高槻市にある小学校のブロック塀が倒壊し、下敷きになった小学4年生の女児1人が犠牲となった。

これまでブロック塀の危険性は幾度となく指摘されてきたが、悲劇は繰り返され続けている。なぜなのだろうか。

40年前から繰り返されている悲劇

地震によるブロック塀の倒壊が問題となったのは、1978年の宮城県沖地震がきっかけだ。死者28人のうち18人が倒れたブロック塀などの下敷きになり、犠牲となった。

最も大きな揺れを観測した仙台市でも震度5(当時は5強・5弱の区分がなかった)と、近年の大規模な地震と比較すると大きくはない。だが、当時の建築基準法の耐震基準では 震度5程度の揺れに耐えうる強度しか要求しておらず、建物やブロック塀の多くが倒壊した。

1981年、悲劇を教訓に建築基準法が抜本的に改正され、建物に求められる耐震性も「震度5でも倒壊しない」から「震度5ではほとんど損傷せず、震度6や7でも倒壊しない程度」まで引き上げられた。

このとき、同時にブロック塀の耐震基準も引き上げられた。新基準ではブロック塀の高さを最大3メートルから2.2メートルへと、より低くすることや、内側から垂直に支える「控え壁」の設置間隔など、耐震要件が厳格化された。

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