「宮古島バブル」が地元住民にもたらす光と影

観光業が成長する中で問題が起こっている

取材に応じた宮古島市の下地敏彦市長(筆者撮影)

島外の大手企業の売り上げに対して、地元民の企業のそれは、多くないどころか、減っているという現状を下地市長は認識しており、以下のように語った。

「観光業にも力を入れているが、いちばんは、やはり農業だ。観光業は、いついかなるときにどうなるかわからないので、農業を基幹産業にしている。この分野を活性化させることで島民の生活は守られるだろう。

だからさらなる農業の成長を促すために農産物の新しい商品開発の資金や技術の支援をしている。こうしながら生産量を増やすという地道な活動をしているのだ。さらに農業と観光をリンクできれば、地元の小さな企業も景気が良くなると思う」

宮古島には地下ダムがある。地下にはサンゴ層と粘土層があるため雨が降ると、粘土層で止まる。この水を組み上げて農業用水として活用しているのだ。昔の水無農業から水あり農業へと変換。結果、生産量は伸びている。

サトウキビの生産量は県内トップ(筆者撮影)

たとえば、サトウキビ、ゴーヤー、かぼちゃの生産高は、県内トップ。サトウキビに関しては沖縄県の生産量の半分を占める。

また、宮古島市の農業生産額は、県内の市町村別で3年連続県内トップの182億4000万円(2016年)と県内の農業界を牽引しているという。

大型観光クルーズ船入港によるバブル

宮古島のバブルは、新たにできる下地島の国際空港だけではない。これまで宮古島空港とともに観光客を入島させてきた平良港がある。この港にクルーズ船が就航し、アジアの観光客が続々と入島するようになった。

現在は改修工事が進められ、さらなるバブルを引き起こすトリガーとなりそうだ。

下地市長は、「現在15万トンのクルーズ船が埠頭に接岸するための工事をしている。3年間で完成させようと工事を進めている最中だ。世界では25万トンクラスのクルーズ船が主流の時代になってきている。この工事が終わると、それに対応するために港湾のルールを改定し工事を始める計画も考えている」という。

宮古島におけるクルーズ船での入島は、昨年だけで約36万人。直近の5月には約6万3000人で、前年度比約170パーセントを記録した。工事が進めばさらに多くのクルーズ船観光客を受け入れることができる。

彼らが飲食し、お土産を買えば、わずか人口5万5000人の島に、大きな経済効果をもたらしていくことは間違いない。宮古島の農産品を訪日観光客にうまく紹介できれば、地元経済も活発化できるだろう。

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