副業の手取りを高くしたい人に教えたい基本

個人が会社をつくったら節税できるのか

C)の株式投資は譲渡所得に該当し、源泉徴収ありの特定口座で運用している場合には、利益が出ても確定申告の必要はありません。逆に、損失が出た場合には、B)とは異なり給与所得からはその損失を差し引くことはできません。

そして、D)のFXやビットコイン投資は雑所得に分類されます。利益が20万円を超えれば納税となりますが、雑所得から生じた損失は給与所得から差し引くことができないことになっていますので、損失が出ても税額が減ることはありません。

最後にE)は「副業」として行っている場合には雑所得となり、D)と同様に利益が20万円を超えれば納税となり、損失が出ても給与所得から差し引くことはできません。

一方で、「兼業」レベルつまり継続反復して事業として行い、事業所得となる場合には、損失が出れば、本業の給与所得からその損失を差し引いて税金を計算することが可能です。

役員報酬には社会保険加入義務が生じる

最後に(Ⅲ)の法人を設立して会社で事業を行う場合、稼いだ所得を個人で使うには「役員報酬」つまり給与として会社から受け取るか、「配当金」として受け取る必要があります。

そして役員報酬には時間概念がありませんので、働く時間にかかわらず社会保険加入義務が生じます。さらに、会社にも給与天引きされる社会保険料と同額の会社負担が生じることになります。

また、法人が獲得した収入から役員報酬とその社会保険料の社会負担分、その他の原価、販売費および管理費を差し引いた利益に対しては法人税が課されることになります。

配当金は法人税を支払った後に残った利益から個人へ支払うことになります。さらに、個人で受け取った配当金は、配当所得という区分に分類され、20万円を超えれば、給与と合算されて課税を受けることになります。

役員報酬で受け取るのが得か、配当金で受け取るのが得かは、個人の所得や社会保険料の負担状況によります。

細かい金額の計算は割愛しますが、結論を言えば副業分をどうもらうかの手取り額は、

本業+アルバイト>本業のみ>本業+個人事業>本業+法人

の順になります。

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