日経平均は3日続伸、2週ぶりの高値水準 ファストリとソフトバンクGが株価を押し上げ

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 6月6日、東京株式市場で日経平均は3日続伸した。日米首脳会談や主要7カ国(G7)首脳会議、米朝首脳会談などの重要イベントを控え、様子見ムードが強まる中、序盤は利益確定売りが先行したが、ハイテク関連の一角が底堅く推移し指数は切り返した。写真は都内で2015年6月撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 6日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日続伸した。日米首脳会談や主要7カ国(G7)首脳会議、米朝首脳会談などの重要イベントを控え、様子見ムードが強まる中、序盤は利益確定売りが先行したが、ハイテク関連の一角が底堅く推移し指数は切り返した。後場は先物へのショートカバーが入り一段高となり、終値は5月23日以来、2週ぶりの高値水準を付けた。

ファーストリテイリング<9983.T>とソフトバンクグループ<9984.T>の2銘柄が日経平均に対し約62円の押し上げ要因となった。ソニー<6758.T>や日立製作所<6501.T>が強含みで推移。トヨタ<7203.T>など外需大型株が堅調に推移した。

一方、メガバンクは高安まちまち。東海カーボン<5301.T>、日本通信<9424.T>など直近で好パフォーマンスをみせていた銘柄に対する売り圧力が強まったほか、任天堂<7974.T>の終値は昨年9月以来、約9カ月ぶりに4万円を下回った。

指数の上昇率は日経平均(0.38%)がTOPIX(0.15%)を上回った。日経平均をTOPIXで割ったNT倍率<.NTIDX>は一時12.74倍まで上昇し、年初来高値を付けた。日経平均ボラティリティー指数<.JNIV>は低下。ザラ場ベースでは2週ぶりの安値水準を付けている。セクター別では石油石炭が上昇率トップ。その他製品、ガラス土石、機械がさえない。

藍沢証券投資顧問室ファンドマネージャー・三井郁男氏は「日本独自の好材料がある訳ではなく、外部環境や為替に影響を受けやすい状況は全く変わっていない」と指摘。「米国市場にマネーが向かう中、日本株に対しては若干の修正余地がある程度。ここから先、上値を追うトレンドが出てくるイメージは持ちにくい」とみる。

個別銘柄ではエービーシー・マート<2670.T>が大幅安。同社が5日に発表した5月の既存店売上高は前年比5.4%減と12カ月ぶり前年実績を下回った。ゴールデンウィーク以降天候不順であったため、夏物商品の販売が不振だった。半面、クミアイ化学工業<4996.T>が急伸。2017年11月─18年4月期の連結業績予想を上方修正すると5日発表し材料視された。

東証1部の騰落数は、値上がり963銘柄に対し、値下がりが1026銘柄、変わらずが95銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値     22625.73 +86.19

寄り付き   22520.31

安値/高値  22498.59─22662.82

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1777.59+2.63

寄り付き     1774.89

安値/高値    1771.94─1780.42

 

東証出来高(万株) 138976

東証売買代金(億円) 24356.93

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