速報!iPhoneがグンと便利になる新OSの全貌 開発者会議「WWDC」で明らかになったこと

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iOS 12で目玉となる新機能の1つに「Shortcuts」(ショートカット)がある。この機能名は以前からコンピュータの世界で、アプリや作業にすぐにアクセスする手段として知られてきたものだ。

今回iOS 12にも、そうした機能が追加される事を意味する。ただし、そのショートカットを司るのは、デジタルアシスタントの「Siri」である。

アプリには「Siriに追加」ボタンが用意され、自分の声を吹き込んでその機能や情報を呼び出せるようにする(筆者撮影)

Siriにはこれまで、アップル純正アプリや天気などの一般的な質問に加え、Uberなどのライドシェア、個人間送金、写真検索、ナビゲーション、ワークアウトといった限られたカテゴリーのアプリのみが対応していた。

iOS 12ではSiriと連携できるアプリが広がり、またアプリの各機能や特定の動作を直接声で呼び出せるようになった。

たとえば旅行アプリで、次の出張の予定を表示させている際、次の旅行を呼び出すためのフレーズをSiriに話しかけるだけで、その情報をすぐに表示してくれる。フレーズは何でも良く、「ロスアンゼルス出張」でも「旅行」でもよい。

Siriに機能を呼び出すフレーズは、自分の言葉で吹き込む(筆者撮影)

あるいは、食料品の宅配サービスで必要なものをリストアップし、これに「買い物」とフレーズを付けておけば、アプリからオーダーされ、ほどなくすれば品物が手元に届くように設定できる。

また、キーホルダーなどに付けておくBluetoothタグのTileには、それぞれのタグに名前を付け、それをなくしたとSiriに言えば、自動的にタグから音を発することができる。

複数の動作もSiriにお任せ

デモで最も面白かったのは、複数の動作を1度のSiriへの指示でこなせる点だ。

たとえば自宅に帰るクルマの中でアプリでラジオを聞く習慣があれば、「自宅に帰る」という指示に連動させて、現在位置からのナビゲーションと、ラジオアプリの再生もできる。

今までであれば、ナビアプリを立ち上げて経路検索をし、ラジオアプリを立ち上げて再生を開始する、という2つの動作をタップで行わなければならなかった。これを「一声」で済ませられる点は、毎日の利用を考えると大きな効率化といえるだろう。

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