42歳「社会科見学」に鉱脈を得た男の放浪人生

ミクシィのつながりが思わぬ起点となった

小島健一さん(筆者撮影)
これまでにないジャンルに根を張って、長年自営で生活している人や組織を経営している人がいる。「会社員ではない」彼ら彼女らはどのように生計を立てているのか。自分で敷いたレールの上にあるマネタイズ方法が知りたい。特殊分野で自営を続けるライター・村田らむと古田雄介が神髄を紡ぐ連載の第36回。

「社会科見学」を企画

小島健一さん(42歳)は「社会科見学」を生業にしている。発電所、工事現場、史蹟などさまざまな場所へ出かけていく。『社会科見学に行こう!』(アスペクト)、『見学に行ってきた。―巨大工場、地下世界、廃墟…』(MARBLE BOOKS)などを出版する。社会科見学の過程で、カメラマンとしても、とても迫力のあるすばらしい作品を作っている。

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僕も2013年に一度小島さんが企画した社会科見学に参加したことがある。

長崎県の池島と端島(はしま)を訪れるツアーだった。訪れたのは、イラストレーター、カメラマンなどクリエイター系の職業の人たちだ。

池島はかつて池島炭鉱が操業していた島だ。2001年に炭鉱が閉鉱した後も住人の住居や炭鉱施設は残されている、とてもカッコイイ風景の島だ。

端島は別名「軍艦島」と言えば通りがいいだろう。2015年に世界遺産に登録されたのも記憶に新しい。島全体が廃墟になっている島だ。朽ちていく建物と、傍若無人に伸びた街路樹たち。こちらも涙が出るほどカッコイイ景色だった。

小島さんが住む武家屋敷(小島さん撮影)

このツアーは非常に楽しかった。社会科見学や小島さん本人にも興味を持った。この連載が始まりすぐ小島さんに話を聞こうと思い立った。連絡をすると、

「今は鹿児島の武家屋敷に住んでるんですよ。来ていただけるならいくらでもお話しますよ」

と言われた。鹿児島の武家屋敷とはまたすごい所に住みはじめたと思った。僕は飛行機で鹿児島へ向かった。

鹿児島空港まで迎えに来ていただき、一緒に小島さんの自宅へ向かった。

次ページ300坪の敷地に立つ、築120年の武家屋敷
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